(写真:三好頭取のキックオフセレモニーで幕を開けた)

 サッカーの明治安田生命J2リーグ第9節が8月2日、愛媛・ニンジニアスタジアムで行われ、愛媛FCとジュビロ磐田が対戦した。この試合は「伊予銀行サンクスデー」。2006年からスタートし、今年で15回目を迎えた。

 

 

 

 

 今シーズンのJリーグは新型コロナウイルス感染拡大の影響で第2節から中断した。6月からリーグ再開となったが、しばらくはリモートマッチ(無観客試合)。第4節から制限付き(5000人以下)での有観客試合となっている。例年とは違う風景がスタジアムには広がっている。

 

 この日のニンジニアスタジアムには2225人の観客が詰めかけた。伊予銀行からも約500人の役職員、その家族が参加。例年に比べれば参加者は約半数だが、コロナ禍の状況を考えれば止むを得ない。開幕戦に次ぐ今季2番目の数字となったことを考えれば、動員に大きく貢献したと言える。

 

(写真:伊予銀行のボランティアが会場でも活躍)

 伊予銀行の行員は運営ボランティアも担った。入場口では、愛媛FCのマスコットキャラクター「オ~レくん」と伊予銀行のマスコットキャラクター「とりカエル」が描かれたオリジナル扇子を配布した。今年の目玉企画である『胸キュン♡グランプリ』ブースでの受付も担当したという。

 

『胸キュン♡グランプリ』は選手全員に加え、川井監督の私服写真を撮ったパネルと選手ひとりひとりのオリジナル動画を用意し、伊予銀行のブースで人気投票を行うものだ。当日は人も集まり、盛況だったという。伊予銀行広報CSR室の藤田貴夫氏は「モニターの動画をスマホで撮影している方も多く、楽しんでいただけたと思います」と振り返る。

 

(写真:初代『胸キュン♡グランプリ』王者となった長沼)

 グランプリは全体で300票ほど投票があった中で、見事1位を獲得したのがMF長沼洋一だった。サンフレッチェ広島からの期限付き移籍で加入して2年目。各カテゴリーの日本代表に選ばれてきた東京五輪世代のひとりである。長沼に投票した参加者の中から抽選で1名にプレゼントも渡された。

 

 今年のサンクスデーは『胸キュン♡グランプリ』をはじめとしたデジタル戦略を打ち出した。SNSでも告知を行い、アピールした。当日もTwitterフォトキャンペーンなどSNS連動企画を展開し、今後の可能性を広げるものとなったはずだ。

 

(写真:バックスタンドに掲出されたジャンボユニホーム)

 19時開始のナイトゲームは、天気にも恵まれた中で行われた。伊予銀行の三好賢治頭取のキックオフセレモニーを終えると、選手たちにも戦いのスイッチが入った。例年通りにスタンドに掲出されたジャンボユニホーム。雄大なオレンジのユニホームは、いつもより観客の少ないスタンドの寂しさを紛らわさせたはずだ。

 

 前半はホームの声援を受け、愛媛FCがチャンスをつくった。20分にMF三原秀真、アディショナルタイムにはMF小暮大器がチャンスでシュートを放ったが、いずれもGK志村滉の好セーブに阻まれた。前半をスコアレスで終えると、後半は磐田のMF大森晃太郎とFWルキアンのホットラインに2点を奪われてしまった。

 

(写真:試合前の記念撮影は距離を取って行われた)

 愛媛FCも意地を見せる。後半39分、FKのこぼれ球を拾った三原がペナエルティーエリア(PA)のわずかに外から狙う。このシュートがジャストミートしなかったことが幸いした。ライナー性のボールをPA内にいたMF西岡大志が頭で合わせ、ゴールネットを揺らしたのだ。残り時間、愛媛FCは同点に追い付こうと踏ん張ったが、あと1点が遠かった。

 

 1-2でタイムアップ。愛媛FCは6試合ぶりの白星をサポーターたちに届けることはできなかった。だが試合はこの先も続く。下を向く必要はない。伊予銀行としても「今後も試合に来ていただくだけでなく、少しでも楽しんでもらい、リピーターを増やせるような取り組みを考えていきたい」と前向きな姿勢を崩さない。

 

 サンクスデー後の愛媛FCは第10節(ツエーゲン金沢)と11節(モンテディオ山形)も落とし、3連敗を喫した。第12節の栃木SC戦はスコアレスドロー。第13節でヴァンフォーレ甲府に2-3で敗れた。第14節で大宮アルディージャに2-1で競り勝つと、11試合ぶりの白星をあげた。第15節の水戸ホーリーホック戦は引き分けた。8月31日現在、19位である。

 

(写真:会場外に「愛媛県観光物産販売ブース」を設置)

 例年以上に苦しい戦いが続いているが、伊予銀行の地元愛は揺らがない。サンクスデーをはじめ愛媛FCを変わらず後押しするつもりだ。またサッカーのみならず、野球、バスケットボールと愛媛県内のプロスポーツへのサポートを継続していく。

 

 また伊予銀行は7月に『地元愛~地域の明日応援サイト~』を開設。コロナの影響を受けた地元の商品やサービスを多くの人に周知するために立ち上げた。県内の観光や旅行の活性化を図り、様々な応援方法で地元愛を示している。

 

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