7日、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は2020年東京五輪の追加競技・種目を選定する追加種目検討会議の国際競技団体(IF)ヒアリングを開催した。6月22日に1次選考を通過した野球・ソフトボール、ボウリング、空手、ローラースポーツ、スポーツクライミング、スカッシュ、サーフィン、武術の8団体が参加。明日8日には事務局ベースで、より詳しいヒアリングが行われる。
(写真:種目追加検討会議の御手洗座長<左>と座長補佐を務めた組織委の武藤事務総長)
 最終候補に残った8つの競技団体によるサバイバルレースが始まった。1団体につき、約45分の持ち時間。冒頭の15分でプレゼンテーションを行い、残りをヒアリングに充てる。

 トップバッターは、大方の予想では有力候補に挙げられている野球・ソフトボールだ。世界野球ソフトボール連合のリカルド・フラッカリ会長をはじめ、福岡ソフトバンクの王貞治球団会長ら8名が参加した。王球団会長は「野球をプレーすることもそうですし、見ることもいかに楽しいものであるかということを世界に知って欲しい」とアピール。「東京で開催されるわけですから、日本の国民も熱望していると思いますし、施設も整っていますので日本で開催して欲しい」と訴えた。日本ソフトボール協会の宇津木妙子副会長は「子どもたちから五輪復活に向けて、かなり期待されている。(あとは)評価してもらう。それを待つのみですね」と語った。

 3番手に登場した空手は、現役アスリートを3人揃え、形と組み手を披露した。昨年11月の世界空手道選手権大会男子組手−84kg級銀メダリストの荒賀龍太郎は「空手のスピード感だったり、迫力をアピールできたと思っています」と実技でのアピールに手応えを口にした。

 ヒアリングを終えて行った記者会見で、御手洗富士夫座長は「熱意をヒシヒシと感じた」と語れば、座長補佐を務めた組織委の武藤敏郎事務総長も「事前に準備されてきた。大変熱心で、それぞれの役割を果たし、熱意のこもったプレゼンでした。意義深いヒアリングでした」と振り返った。

 明日8日もヒアリングが行われ、競技会場やコストなど詳細をさらに詰める。今後は9月28日に予定されている組織委の理事会で国際オリンピック連盟(IOC)に提案する競技・種目を決定。9月末までに追加案をIOCに提出する。正式決定は、さらに1年後の8月。リオデジャネイロ五輪直前のIOC総会で決定する。

(文・写真/杉浦泰介)