16日、バスケットボール日本代表国際強化試合が東京・代々木第二体育館で行われ、女子日本代表は女子チャイニーズ・タイペイ代表を74−33で下した。女子日本代表は13日からスタートした強化試合3連戦を3連勝。今月29日から開催されるリオデジャネイロ五輪アジア予選を兼ねたFIBAアジア選手権(中国・武漢)に弾みをつけた。一方、男子代表はチェコ代表と対戦し、75−61で破った。昨日に続き連勝、通算成績を2勝1敗とした。男子は来月23日にリオ五輪アジア予選を兼ねたFIBAアジア選手権(中国・長沙)に出場する。

 本川、11得点4スティールの活躍
女子日本代表 74−33 女子チャイニーズ・タイペイ代表
【第1P】19−14【第2P】20−8【第3P】16−9【第4P】19−2
(写真:司令塔としてチームを牽引する吉田)
 リオ五輪アジア予選の前哨戦は、3連勝という上々の結果で終えた。アジア選手権でも対戦するチャイニーズ・タイペイに92−52、94−51、74−33と3戦とも40点以上の差をつけ、圧勝した。

 過去2戦同様に、この日も第1ピリオド(第1P)から日本が主導権を握る。SG本川紗奈生(シャンソン化粧品シャンソンVマジック)がフリースロー2本を着実に決めて、先制に成功。「怯まず行くことを考えていた」という本川はジャンプシュート、スティールからカウンターでレイアップを決めるなど連続得点。序盤は日本が6−2とリードした。その後もPG吉田亜紗美、C間宮佑圭のJX-ENEOSサンフラワーズの2人が得点を重ねていった日本だったが、徐々に点差を詰められ、19−14で第1Pを終えた。

 わずか5点差でスタートした第2PはSG栗原三佳(トヨタ自動車アンテローブス)、SG篠崎澪(富士通レッドウェーブ)のスリーポイントなどで20−8と一気に差を広げ、前半を終えた。後半に入っても日本のペースは変わらない。第3Pは16−9とチャイニーズ・タイペイを1ケタ得点に封じた。第4Pは攻めては19点を奪い、守っては相手にフィールドゴールは1点もやらず、フリースローでの2点のみに抑えた。

 平均年齢24.9歳の日本。これまで屋台骨を支えた選手が抜け、メンバーは大きく若返った。その中で23歳の本川が3戦連続2ケタ得点と結果を残した。若手が伸びてきている中、今後はWNBAに挑戦中のエース渡嘉敷来夢(シアトル・ストーム)が合流する。コンビネーションを懸念されるが、内海知秀ヘッドコーチ(HC)は「バスケIQが高い。すぐに順応できる」と心配はしていない。
(写真:吉田はコート内外で声を出してチームを鼓舞)

 リオへの切符獲りを懸けたアジア選手権まで、残り2週間を切った。内海HCが「機動力のある選手をピックアップした」というハヤブサジャパン(バスケットボール日本代表の愛称)。キャプテンの吉田も「走るバスケットを展開したい」と意気込む。武漢のコートを駆け抜け、リオへと飛び立つ助走路としたい。

 松井、3ポイント4本成功するなど18得点
日本代表 75−61 チェコ代表
【第1P】16−11【第2P】30−19【第3P】12−13【第4P】17−18
(写真:3ポイントの成功率は5割を超えた松井)

(文・写真/杉浦泰介)