19日、佐々岡真司(広島)が今季限りで現役を引退することが明らかとなった。同日、佐々岡は球団に引退の申し出を行い、球団側もこれを了承した。来週中にも会見を開き、正式発表される見通しだ。
 佐々岡は今季、開幕こそ先発ローテーション入りを果たしたが、5月中旬以降は腰痛などのケガに見舞われ3軍での調整が続いた。7月には1軍に復帰し復調の兆しを見せたが、納得のいくピッチングができずに再び3軍へ。そのまま1軍に復帰することができずにいた。

 佐々岡は浜田商(島根)、NTT中国を経て1990年にドラフト1位で広島に入団。1年目から13勝11敗17セーブと好成績をあげ、翌年には17勝9敗でリーグ優勝に大きく貢献。リーグMVP、最多勝、最優秀防御率、沢村賞に輝いた。

 99年5月8日の中日戦では無安打無得点試合を達成。その後、先発のみならず抑えとしても活躍した佐々岡は、03年には史上6人目となる「100勝100セーブ」を挙げた。広島では江夏に続いて2人目の快挙だ。通算成績は138勝153敗106セーブ、防御率3.58。

 佐々岡は8月26日に40歳となったばかり。現役ではチームで唯一優勝を経験している投手だ。不惑の年に18年間の思いが詰まったカープのユニホームを脱ぐことを決意した佐々岡。球団側は広島市民球場での横浜戦で引退試合を行なうことを検討している。