(写真:得点、リバウンド、FG成功率でリーグトップに立つ渡嘉敷)

 18日、第22回Wリーグ(バスケットボール女子日本リーグ)第5週2日目が神奈川・トッケイセキュリティ平塚総合体育館で行われた。イースタンカンファレンス(東地区)のENEOSサンフラワーズはシャンソン化粧品シャンソンVマジックを100-72で下し、開幕から10連勝を達成。前半戦を全勝で終えた。東地区の後半戦は来年1月からスタートする。

 

 渡嘉敷&梅沢、ダブルダブル達成(トッケイセキュリティ平塚総合体育館)

ENEOSサンフラワーズ 100-72 シャンソン化粧品シャンソンVマジック

【第1Q】28-20【第2Q】18-18【第3Q】30-10【第4Q】24-24

 

(写真:先週から復帰したキャプテンの岡本は、この日も2ケタ得点)

 今季も女王ENEOSの強さは圧倒的だ。東地区で唯一開幕から負けなしをキープし、“指定席”とも言える首位で前半戦を終えた。

 

 G宮崎早織、GF岡本彩也花、F奥山理々嘉、CF渡嘉敷来夢、C梅沢カディシャ樹奈のラインアップで今季10試合目に臨んだ。開始早々に宮崎のパスから奥山がスリーポイントを沈める。幸先良くスタートすると、そのままスコアを走らせた。岡本のスリーポイントが決まり、渡嘉敷と梅沢のインサイドで強さを発揮。第1Qは28-20とリードした。

 

 第2Qでは18-18とシャンソン化粧品の粘りにあったが、第3Qで突き放した。渡嘉敷が10得点を挙げるなど、30得点。相手の攻撃は10点に抑え、28点差を付けた。この時点で、ほぼ勝負あり。第4Qは主力を休ませつつ、24得点を加えた。

 

(写真:得点、リバウンドはキャリアハイのペースで稼いでいる梅沢)

 終わってみれば3ケタ得点の100-72と快勝。渡嘉敷が29得点10リバウンド、梅沢が24得点13リバウンドとダブルダブルを達成した。インサイドを支配し、チームリバウンドでは40-23とシャンソン化粧品に17本差をつけた。シャンソン化粧品の李玉慈HCも「高さで圧倒され、外からもやられた」と肩を落とした。

 

 梅嵜英毅HCは「前半は重たいゲームだったが、後半しっかり修正してくれた」と選手たちを称えた。今季はケガ人が多く、奥山ら若手の起用が目立つ。「若手の底上げもうまくできているという部分もある」と指揮官。ベストメンバーで臨めない中でも無傷の10連勝だ。

 

 キャプテンの岡本は「毎ゲーム課題が残る」と満足はしていない。「ファストブレイク(速攻)が足りないと思っている。全員が走れるようにやっていきたい」。東地区はリーグ戦を中断し、後半戦は来年1月から始まる。11月から全日本バスケットボール選手権大会(皇后杯)に出場する。

 

(写真:高卒2年目の奥山は10月の全6試合でスタメン起用)

 皇后杯は7連覇中のENEOS。皇后杯、リーグとの2冠獲得に向け、ひた走るつもりだ。梅嵜HCは「しっかり練習をしていきたい」と気を引き締める。女王の座を譲る気はさらさらない――。HC、選手の表情、コメント、そして試合内容にプライドが滲んでいた。

 

(文/杉浦泰介、写真/©Wリーグ)