プロ野球のフレッシュオールスターゲームが19日、松山・坊っちゃんスタジアムで行われた。試合はイースタンリーグ選抜が7人の投手リレーで初回の1点を守りきり、1−0でウエスタンリーグ選抜を下した。MVPには初回に二盗、三盗を決め、先制のホームを踏んだ中東直己(広島)が選ばれた。
 中東、広島勢では00年河内以来のMVP
全イ   0 = 000000000
全ウ   1 = 10000000×
勝利投手 甲藤(福岡ソフトバンク)
敗戦投手 大嶺(千葉ロッテ)
セーブ   浅尾(中日)

 全ウは初回、全イ先発の大嶺祐太(千葉ロッテ)を攻め、先頭の中東がセンター前ヒットで出塁する。直後に二盗、三盗を相次いで決めると、捕手が三塁へ悪送球。中東が一気に生還し、全ウが1点を先制する。

 全ウは先発・甲藤啓介(ソフトバンク)2回を無安打に封じ、凱旋登板の阿部健太(サーパス)が1回を0点で3番手以降に引き継いだ。結局、7人の投手陣がわずか2安打に抑えて、完封リレーをみせた。

 全イの4番に座った元高知の角中勝也(千葉ロッテ)は空振三振、空振三振、遊ゴロ、三邪飛の4打数ノーヒット。特に6回2死満塁、一打逆転の場面では中山慎也(サーパス)の外角の直球を引っかけ、ヒーローになり損ねた。
「全然騒がれていないが、底辺から這い上がってきた選手、ファンの皆さんには、ぜひ楽しみにしてほしい」と古賀英彦2軍監督も期待を寄せていたが、ひさびさの四国でアピールすることはできなかった。
 
 一方、出場機会はわずかながらアイランドリーグ出身選手として結果を出したのは元愛媛の中谷翼(広島)。8回、代打で登場すると、同じ育成選手上がりの山口鉄也(巨人)からライトへヒットを放つ。そのままセカンドの守備につき、最終回は下園辰哉(湘南)のゴロをさばいた。慣れ親しんだ四国時代の本拠地で伸び伸びとプレーし、ファンからも大きな声援を浴びていた。

 なお、優秀選手には全ウから先発した甲藤、3塁打を放った吉田圭(広島)が選ばれ、全イからは2安打と打線でひとり気を吐いた銀仁朗(グッドウィル)と2回4三振を奪った高崎健太郎(湘南)が選ばれた。

 これで両リーグの対戦成績は全ウの25勝14敗5分。フレッシュ球宴は04年の球界再編で両リーグのチーム数が変化したことに伴い、05年からセ・パ対抗形式が導入されていた。今年は3年ぶりに従来の形に戻り、全ウにとっては02年以来の勝利となった。