東京オリンピック競泳は25日に、女子400メートル個人メドレーの決勝が行われた。3レーンに入った大橋悠依(イトマン東進)が4分32秒08のタイムで優勝、金メダルを獲得した。

 

 前日の予選、全体3番手で通過した大橋は3レーンからのスタート。最初の泳法、バタフライでは2番手につけ、続く背泳ぎでトップに立った。そのまま先頭でターンした大橋は、3番目の平泳ぎに入ったところで後続との差を拡大した。一身差をつけ1メートル1.39秒のペースでトップを守り、最後の自由形へ。


 隣の4レーンを泳ぐエマ・ワイアント(米国)が大橋を追うが、大橋はここでも差を詰められることなく、最後の50メートルへ。残り15メートルを切っても大橋のペースは衰えず、そのままトップでフィニッシュした。

 

 2位はワイアント、3位はハリ・フリッキンガー(米国)が入った。

 

 五輪初出場となる大橋は200メートルと400メートル個人メドレーの日本記録を持つ。決勝後、涙を流しながら金メダルを喜んだ大橋は、自身のレースをこう振り返った。

 

「不安があったけど、昨日の予選で良い泳ぎが出来たので自分を信じて泳ぎました。自分が金メダルをとれるなんて思ってなかったので、ここにくるまでケガやスランプなどいろんなことがあったんですが、支えてもらった人に感謝しています。昨日よりも速いタイム(約3秒)で泳げ、朝早いこの時間にこのタイムで泳げたことで、これまでやってきたことは間違っていないかったんだなと。次の200に向け、また気持ちを切り替えていきます」

 

 なお、400メートル個人メドレーでのメダル獲得は2000年シドニーでの田島寧子の銀以来のこと。

 

 

(文/SC編集部・西崎)