東京五輪女子サッカーのグループリーグ第2戦が24日、各地で行われた。グループE・2位のなでしこジャパン(女子日本代表)は同1位・イギリス代表と札幌ドームで対戦し、0対1で敗れた。試合は後半29分にFWエレン・ホワイトにヘディングでゴールを決められた。この結果、イギリスはグループEの2位以上が確定し、決勝トーナメント進出を決めた。なでしこは同3位に順位を落とした。

 

 ホワイト、日本戦4得点目(札幌ドーム)

なでしこジャパン 0-1 イギリス代表

【得点】

[イ] エレン・ホワイト

 

 初戦をカナダ代表と引き分けたなでしこは、グループEの首位を走るイギリス代表と対戦した。序盤、流れを掴んだのはなでしこだった。

 

 12分、FKの流れからMF林穂之香(AIKフットボール)が右足でミドルシュートを放つ。10分後にはMF塩越柚歩(浦和レッズレディース)が右サイドから切り込み左足を振り抜く。DFに当たったこぼれ球を杉田妃和(INAC神戸)がボレー。32分にはペナルティーアーク付近からFW田中美南(INAC神戸)が強烈な右足ミドルを見舞うが、ゴールには至らなかった。

 

 前半の好機を決めきれなかったことが後半に響いた。イギリスは後半に入るとロングボールでサイドに展開し、クロスを入れてきた。これによりなでしこのDFラインが少しずつ下がり、陣形が間延びした感があった。

 

 それでも自陣ペナルティーエリア内で体を張って相手のパワープレーに応戦していた。しかし29分、ついに我慢しきれなかった。DFルーシー・ブロンズが右サイドから鋭いクロスをニアサイドに供給。GK山下杏也加が反応するものの、ホワイトが一瞬早く頭で合わせた。シュートは力なくワンバウンドしながらもファーサイドネットを揺らした。

 

 何とか追いつきたいなでしこはエースFW岩渕真奈を残り10分に投入するが、奏効せず。なでしこは手痛い黒星を喫し、E組の3位に転落した。なでしこは27日、宮城スタジアムでチリ代表(同4位)と対戦する。

 

(文/大木雄貴)