東京オリンピックゴルフは1日、男子最終ラウンドが行われ、ザンダー・シャウフェレ(アメリカ)が金メダル、ロリー・サバティーニ(スロバキア)が銀メダルを獲得した。日本の松山英樹(LEXUS)は7人による3位プレーオフに臨んだが敗退。メダル獲得はならなかった。

 

 3日目までトータル13アンダーで2位からのスタートとなった松山は、トップのシャウフェレ、3位のポール・ケーシー(英国)と同じ最終組でスタートした。

 

 1番ホール(パー4)でティショットをいきなりラフに入れたものの、セカンドでリカバーし、グリーンへ。ピンまで14メートルのパットで残り1.5メートルに寄せ、パーでスタートした。 パー4の2番ホール、フェアウェイをキープした松山は2オンを果たし、バーディーを狙うが、カップ右に外れ、2ホール連続で2パットのパートなった。

 

 3番ホールも2パットのパーでスコアを伸ばせず、1番、2番で連続バーティーをとったシャウフェレにリードを3打差に広げられた。松山は4番でパー、640ヤードとロングホールの5番でもパーとバーディーを奪えず、スコアを伸ばせない。6番でパーのあと、パー3の7番ホールで松山は、ピンまで4メートルにワンオン。バーディーパットを慎重に沈め、この日、初のバーディー、トータル14アンダーとした。

 

 続く8番(パー5)では、ティーショットが深いラフに入り、第2打は出すのがやっと。3打目、4打目でグリーンカラーまで届かせたが、そこからのパーパットがわずかにカップを逸れ、ボギー。13アンダーとスコアを落とす。だが、折返しとなった9番でセカンドショットをピンから1.5メートルにつけ、下りのパットをうまく沈めバーディー。トータル14アンダーで後半9ホールへ入った。

 

 10番でパー、11番でバーディを奪った松山は、続く12番ホールでフェアウェイからの2打目、ピンそばインチにつけるスーパーショットを披露。難なく沈めて連続バーディー、トータル16アンダーと、、トップのシャウフェレに2打差に迫った。

 

 トップのシャウフェレを猛追したのが、この日、10アンダーとスコアを伸ばしたベテランのサバティーニだった。トータル17アンダーでホールアウトし、シャウフェレ、松山ら、最終組の結果を待つこととなった。

 

 パー4の13番ホール。松山はティーショットを右のバンカーに入れ、2打目もグリーン手前のバンカーにつかまるバンカートゥバンカー。3オンとリカバリーしたものの、パーパッドはカップをかすめたものの入らず。ボギーとなりトータル15アンダーとなった。

 

 続くパー5の14番、松山がツーオンからイーグルパットは外したものの、バーディ。逆に首位シャウフェレはティーショットのミスから、ボギー。松山トータル16アンダー、シャウフェレ17アンダーと1打差となった。

 

 だが、続く15番でグリーンカラーからカップを狙った松山のバーディーパットは左に外れ、さらにパーパッドも外し、ボギー。トータル15アンダーに後退した。松山の前の組で回るロリー・マキロイ(アイルランド)が17番でバーディーを奪い、3位タイに浮上した。これで3位タイには松山、マキロイら6人が並ぶこととなった。

 

 16番で松山はパー、続く305ヤードの17番ホールでワンオンを狙ったものの、グリーン手前のバンカーに打ち込んだ。ピンまで2メートルの所へ出したもののバーディーパットを外し、このホールもパー。シャウフェレはバーディを奪い、トータル18アンダー。再び、単独トップに立った。最終組が18番ホールに入る時点で、3位は7人が並んだ。

 

 最終18番ホール、パー4。ここでシャウフェレは右のラフへ、松山とケーシーはバンカーとティーショットをいずれもミス。シャウフェレは危険を犯すことなく、第2打でフェアウェイに出すだけの安全策をとった。松山はバンカーからピンを狙い、2オン。残り3メートルにつけた。ケーシーは松山のさらに奥に落とし、同じライン上で6メートルの距離を残す。この時点でサバティーニの銀メダル以上が確定した。

 

 パーなら金メダルのシャウフェレは3打目、バックスピンをかけピンまで50センチにピタリ。これを確実に沈め、金メダルを獲得した。

 

 松山、ケーシーともにバーディーパットを決めれば単独3位の場面で、ともにパーに終わり、トータル15アンダーの3位タイでホールアウトした。

 

 銅メダルをかけ行われた7人のプレーオフは7人を2組に分けて行われ、松山はマキロイ、ケーシーと後ろの組となった。プレーオフ最初の18番ホール、松山はセカンドショットがグリーン横の深いラフにつかまり、残り6メートル。ピン4メートルまでリカバリーしたものの、このパーパットが外れ、ボギー。この時点でプレーオフ敗退が決まった。結局、プレーオフは潘政琮(チャイニーズタイペイ)が制し、銅メダルを獲得した。

 

 星野陸也(フリー)は、トータル6アンダー、38位タイで五輪を戦い終えた。

 

 

(文/SC編集部・西崎)