東京オリンピック空手は6日、男子形の決勝が行われ、喜友名諒(劉衛流龍鳳会)が金メダルを獲得した。

 

 世界選手権3連覇の実績を持つ喜友名は、予選を28.33点で勝ち上がり、ランキングラウンドも28.72点と高得点をマークし、決勝に駒を進めた。対するのはスペインのダミアン・キンテロ。決勝の演武は先にキンテロが行い、形はスーパーリンペイ。後に演舞した喜友名は形オーハンダイを選んだ。

 

 両者の採点は、キンテロは技の力強さや速さといった武としての空手を評する競技点が8.34点。正確性やタイミングなど「演」を含め評価する技術点が19.32点、計27.66点だった。力強さと正確性を高いレベルで披露する喜友名は、競技点8.70点、技術点20.02点といずれもキンテロを上回り、合計28.72点で金メダルに輝いた。

 

 喜友名の金メダルは沖縄県出身者として初の快挙となった。また今大会、沖縄県勢のメダルはレスリング屋比久翔平の銅メダルに続き2個目。空手は日本発祥、沖縄も源流のひとつと言われており、その沖縄の空手家が東京で最大の誉れを得た。

 

(文/SC編集部・西崎)