セガサミー野球部は11月の都市対抗野球大会の出場権をかけた、予選1回戦の組み合わせ抽選が終了。現在は9月22日の初戦に向け、オープン戦などで調整中です。まずはチームの現状からお伝えしましょう。

 

 泥沼甲子園は論外!

 この夏は大学や他地区の社会人チームとオープン戦を行いましたが、やはりコロナ禍ということもあり相手を探したり、人流を調整したりとなかなか大変でした。予選1回戦の相手は明治安田生命(9月22日)に決まりました。残り3週間で、チームを仕上げていかなくてはなりません。

 

 野手陣は植田匡哉、西村僚太ら故障者が出ていて、現状はやや戦力ダウンです。いつも言っていることですが、社会人野球はプロのようにケガ人が出たからといって、「じゃあ補強しましょう」というわけにはいかないので、現有戦力をどう使うかを考えていく必要があります。

 

 一方で投手陣の調整は概ね順調です。草海光貴、横田哲といった主力に問題はなく、陶久亮太が若干、調整遅れかなというところではありますが、オープン戦で調子を上げてくれることでしょう。その他、経験豊富な氏家優悟の調子が上がってきているのが心強いところです。まあ、投手も野手もオープン戦では調子の波があって当然です。選手は予選も含め、都市対抗野球の戦い方を知っているので試合の1週間前から目の色が変わります。今の時点で特に心配なことはありません。

 

 その中で攻撃面ではバッティングカウントで確実にボールを捉えるなど、得点圏でのバッティングをどうするかが課題です。このあたりは各人が意識を持って、練習に取り組んでいます。投手なら四球を出さず、ストライク率をいかに上げていくかがポイントですね。

 

 昨年は第三代表として都市対抗出場権を得ましたが、理想を言えば第一代表として早く出場を決めたいところです。とはいえ理想は理想。どうなるかは試合をしてみないことには何とも言えません。とにかくいつも言っているように「一戦必勝」、ひとつひとつ勝っていくとの気持ちで臨みます。

 

 さて、社会人野球以外の野球の話題にも触れておきましょう。東京オリンピックでは野球日本代表が金メダルを獲得しました。五輪閉幕後には夏の甲子園が始まり、どちらもテレビで見ていましたが、改めてスポーツはお客さんがいてこそ盛り上がるものだな、と。それを実感いたしました。

 

 舞台装置として歓声や応援は欠かせないものですし、選手のメンタル面でも励みになります。

 

 私は現役時代、「よっしゃ、やったろやないかい!」と、お客さんの声援で乗っていくところがありました。でも、逆にそれがプレッシャーになる選手もいました。応援を力とするのか、それとも緊張するかはタイプによりますが、応援が勝負のあやとなるのは間違いありません。それはスポーツの面白さでもありますね。

 

 これまで、スポーツイベントといえば満員のスタンドが当たり前だと誰もが思っていましたが、それはこのコロナによって全部変わりました。プロもアマチュアも関係なく、見てくれるファンには感謝しなければならないと感じた夏でした。スポーツはする、観る、支える、この三本柱で成り立っていることを、全スポーツ関係者は改めて肝に銘じ必要があるんじゃないでしょうか。

 

 甲子園は2年ぶりの選手権大会開催となりましたが、史上最多となる7度の順延など、こんな夏は初めてですね。気候が変わってきているし、その中で対応していくしかない。ドーム球場での開催も積極的に検討してもいいんじゃないでしょうか。

 

 どうしても野外の甲子園でとこだわるのなら、大阪桐蔭と東海大菅生の試合を強行したのはクエスチョンです。試合成立のために7回、8回まであのコンディションで強行したんでしょうが、両校のことを考えれば、早めにサスペンデッドとして、良いグラウンド状態でやらせてあげたかったですね。何事も変革していかないと……。それにしても今の学生はコロナに振り回されて可哀想ですね。野球でいえば出場辞退となった高校もあり、また修学旅行も多くの学校が中止ですから……。

 

 五輪野球はもう文句なしに日本の金メダルは素晴らしいことでした。これを機に、再び五輪野球はアマチュアに戻しても良いんじゃないかと思います。今後、実施されるのであれば、ですが。WBCはプロ、五輪はアマ。そしてサッカーのオーバーエイジ枠ではありませんが、五輪もプロ枠を3つだけ設けるとか、こちらも変革が必要ですね。

 

 五輪では、普段あまりサッカーを見ない私ですが、久保建英選手の涙には感動しました。ずっと勝っていないという無念さをにじませたコメントと相まって、五輪屈指の名シーンでしたね。

 

 オリンピックを見ていて思ったのは、スポーツの意外性です。バドミントンやテニスなどはランキング通りに強豪選手が勝ち進むことの難しさを痛感しましたし、体操の内村航平選手もまさか、という感じでした。一発勝負というのは難しいんだな、と改めて思いましたね。

 

 社会人野球も同じように一発勝負です。セガサミー野球部も皆さんの応援に応えるべく、都市対抗野球出場を目指し奮闘していきます。海の向こうから聞こえてくる大谷翔平選手の刺激的なニュースに負けないように、セガサミー野球部も感動を届けられるように頑張ります! 応援よろしくお願いします。

 

<このコーナーは毎月1日更新です>


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