サッカー日本代表(FIFAランキング24位)は8日、カタールワールドカップアジア最終予選第2節で、中国代表(同71位)と中立地カタール・ドーハで対戦し、1対0で勝利した。試合は前半40分、FW大迫勇也(ヴィッセル神戸)の得点で日本が先制し、逃げ切った。

 

 久保トップ下で先発(ドーハ)

日本代表 1-0 中国代表

【得点】

[日] 大迫勇也(40分)

 

 日本はオマーンに、中国はオーストラリアに敗れ、是が非でも勝ち点3が欲しい両国の対戦となった。日本は初戦のオマーンに対策を練られた。4-3-1-2のシステムでFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)、MF鎌田大地(フランクフルト)らがプレーするセンターのスペースを徹底的に潰された。日本はこれらの課題を解消できるか。一方、中国はアジア最終予選に向け、自国のリーグ戦を約3カ月中断させ、代表チームの合宿を敢行していた。

 

 日本は前節から先発を4名変更。トップ下にMF久保建英(マジョルカ)、左サイドハーフにFW古橋亨梧(セルティック)、右サイドバックにDF室屋成(ハノーファー)、センターバックにDF冨安健洋(アーセナル)が先発に名を連ねた。中国は帰化選手のFWエウケソン(ブラジル出身)が5-3-2のツートップの一角に入った。

 

 日本は前半から積極的にシュートを放った。12分に大迫が右足つま先で、22分にはMF遠藤航(シュツットガルト)、久保とつなぎ最後は古橋がペナルティーエリア内右サイドから右足を振り抜くがいずれも得点には至らなかった。

 

 23分、ペナルティーエリア内左サイドで久保がボールを持つ。左足シザースフェインとで縦に突破し、右足でシュートを放つものの左ポストに嫌われた。38分には久保のエリア外からのミドルシュートを相手GKが弾く。このこぼれ球をMF伊東純也(ゲンク)がエリア内で拾い、大迫に繋ぐ。これを大迫がスライディング気味に詰めるがまたしてもシュートは左ポストを叩いた。これはのちに大迫のオフサイドを取られた。

 

 40分、ついに日本が均衡を破った。右サイドを縦に突破した伊東はライナー性のクロスを供給。これをニアに走り込んだ大迫が右足アウトサイドで合わせ、見事日本が先制した。伊東が縦に突破することを予測し、ランニングのギアをあげて走り込んだ大迫の動きが秀逸だった。

 

 後半に入り、追加点を奪いたい日本。だが、試合全体のリズムがトーンダウンしてしまった。追加点は奪えなかったものの、このまま逃げ切った。勝負を決める追加点が入らず観ている側は胃がキリキリと痛むような試合展開だったが最低限の結果を得た。

 

(文/大木雄貴)