14日、信濃グランセローズはプレーイングコーチとして辻竜太郎選手が入団したことを発表した。今月5日、勝呂壽統前コーチが家庭と健康上の理由から退団。同氏に代わるコーチの人選を行なってきた。
 辻選手は大阪府出身だが、長野県の強豪校・松商学園で3年間、白球を追った。その後、明治大学、ヤマハを経て2001年、ドラフト8巡目でオリックスに指名を受けて入団。04年には規定打席には達しなかったが、打率3割を記録した。05年、近鉄との合併により、新規球団の東北楽天に移籍。しかし、今季はわずか3試合にとどまり、10月に戦力外通告を受けた。6年間での通算成績は122安打、44打点、9本塁打、打率.261。

 リーグ初年度の今季、信濃は31勝35敗6分で3位に終わった。開幕直後は最下位に陥ったが、夏前には3位に浮上。一時は首位との差を1.5ゲームまで詰め寄り、石川ミリオンスターズ、富山サンダーバーズとともに優勝争いの一角に入る健闘を見せた。しかし、8月には引き分けをはさんで8連敗を喫するなど、徐々に引き離され、初代チャンピオンの座をつかむことはできなかった。しかし、チーム打撃成績は優勝した石川を凌ぎ、打率.271で堂々の2位。今季の好調さを維持しつつも、NPB経験者の辻選手がどのような指導で野手を育成していくのかが注目される。