白寿生科学研究所の岸川でございます。皆様、ワクチン接種はされましたか? 私は2度目の接種を無事に完了し、このときは微熱が出て、身体に倦怠感もあったので翌日は休みをいただき横になっておりました。だが、次の日には平熱にもどり復活(笑)。接種を希望する人すべてにワクチンが行き渡るようになり、1日でも早く日常生活に活気が戻ることを期待しましょう。

 

 さて、今回は村田修一選手のことを書く予定でしたが、前回に引き続いて東京オリンピックのことを書かせてください。前回は自分自身のオリンピックにまつわる思い出話を書かせていただきましたが、今回は2020東京大会の感想を書いていこうと思います。

 

 皆さんは今大会、テレビで観戦されましたか? 私は五輪開催時期にちょうど休みをとっていたので、普段あまり観戦することのない様々な競技を観戦いたしました。日本がこれほどまでにメダルを獲得するとは思ってもおらず、選手団の皆様、沢山の感動ありがとうございました。メダル獲得数は金27、銀14、銅17の計58個。これは日本がオリンピックで獲得した最多獲得数だそうです。

 

 まず柔道の選手たちが凄かった! 日本の選手が連日メダルを獲得、他競技の方々に勇気を与えたのではないでしょうか。また柔道の阿部兄妹での金メダルやレスリングで川井姉妹で金メダルというニュースにも感動しました。また今回から新競技に選ばれたサーフィンやスケートボードでは10代の選手がメダルを獲得する大活躍を見せました。体操では内村航平選手に変わり、これまた10代だった橋本大樹選手が団体と個人総合で金メダルを獲得。こうした世代交代も印象に残りました。

 

 若い力が大舞台でこれほどまでに自分の力を発揮できるなんて、私には考えられません。積み重ねてきたものが違うのかな、とテレビの前で唸ってしまいました。

 

 私が10代の頃などは野球の試合に登板して、足が震えてボークを取られるっていうくらい緊張していたものです(笑)。

 

 卓球男子ではベテランの水谷選手が混合ダブルスで中国ペアを決勝で下し、卓球で初の金メダルを獲得しました。そして団体戦では銅メダル獲得し、次のエースになるであろう張本智和選手にバトンを繋いだように思います。

 

 そして野球とソフトボールです。3大会ぶりということもあり、もちろん全試合を見ましたが、どの試合も手に汗を握る試合ばかりで気が休まる場面は全くといっていいほどありませんでした。ソフトボールでいえば絶対的エース上野由紀子選手と若い後藤希友選手のリレー。そして高い守備力で相手チームを支配し、二刀流の藤田選手が勝負強い打撃で日本に勝利を引き寄せ、金メダルを獲得しました。

 

 今回のオリンピックでは様々な競技でベテラン選手と若い選手との融合があり、野球も田中将大選手、坂本勇人選手の投打のベテランがチームをまとめ、若い選手達が臆することなく試合に臨み、そしてチームが一つとなり、正式競技としては初の金メダル。しかも全勝での優勝ですから、圧倒的でした。

 

 オリンピック終盤には女子バスケットボールの快進撃もありました。私はたまたまチャンネルを変えたときに目に止まった、ベスト8のベルギー戦から観たのですが、身長が低い日本が戦術と精度の高い3ポイントで得点を重ねる試合ぶりに、あっという間に引き込まれていきました。そしてこれも史上初の銀メダル! もう感動以外の何物でもありません。

 

 今回メダルを獲得出来なかったサッカーも久保選手の涙は印象的でした。久保選手は3年後もう一度チャンスがあるので次回リベンジしてほしいですし、必ずやってくれると信じています。

 

 こうしてオリンピック開催期間はあっという間に過ぎていきました。最後になりますがオリンピックはメダルが取れれば当然嬉しいとは思いますが、それだけではないことも事実です。自分のパフォーマンスを全世界の人に見てもらうのは、やはり五輪という大舞台以外にはあり得ません。3年後のパリ大会ではどんなヒーロー、ヒロインが誕生するのかが楽しみです。

 

 それではまた2カ月後、このコラムでお会いしましょう。その時は、改めて村田選手の話の続きを書きたいと思います。お待たせして、すみません! では、また。

 

<岸川登俊(きしかわ・たかとし)プロフィール>
1970年1月30日、東京都生まれ。安田学園高(東京)から東京ガスを経て、95年、ドラフト6位で千葉ロッテに入団。新人ながら30試合に登板するなどサウスポーのセットアッパーとして期待されるも結果を残せず、中日(98~99年)、オリックス(00~01年)とトレードで渡り歩き、01年オフに戦力外通告を受け、現役を引退した。引退後は打撃投手として巨人に入団。以後、17年まで巨人に在籍し、小久保裕紀、高橋由伸、村田修一、阿部慎之助らの練習パートナーを長く務めた。17年秋、定年退職により退団。18年10月、白寿生科学研究所へ入社し、現職は管理本部総務部人材開拓課所属。プロ野球選手をはじめ多くの元アスリートのセカンドキャリアや体育会系学生の就職活動を支援する。


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