27日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2007」(男子)第3ラウンド第3戦が、マリンメッセ福岡などで行なわれた。日本はヨーロッパ王者のスペインと対戦。辛くも第1セットを奪った日本だったが、その後は3セット連続で奪われ、スペインに逆転負けを喫した。これで通算成績3勝5敗となった日本は、今大会での北京五輪出場権獲得の可能性を失った。
(写真:「最後まで下を向くな!」と檄を飛ばし続けた植田監督)

スペイン 3−1 日本
(24−26、25−19、25−18、25−19)
 第1セット、序盤は日本が流れをつかんだ。ところが、中盤に6連続失点するなど、最大6ポイントあったリードを最後には1ポイント差まで詰め寄られる。それでも相手のミスに助けられ、26―24で辛くもこのセットを取った。

 迎えた第2セットは痛いところでサーブやサーブレシーブにミスが続く。逆にスペインは中盤に4連続ポイントを奪い、リードを広げていく。さらにイスラエル・ロドリゲスの鋭いジャンプサーブが決まるなど、スペインは3連続ポイントで21−15とした。ところが、ここからスペインは3連続でサービスミスをおかしてしまう。だが、日本はそれにつけ入ることができない。最後はピンチサーバーで投入された越川優のサーブがアウトとなり、このセットも落とした。

 第3セット、日本はオポジットのポジションにキャプテンの荻野正二を起用した。しかし、なれないフォーメーションのためか、バタつく日本。植田辰哉監督は疲れの見える荻野に代え、清水邦広を入れた。だが、スーパーエースのギリェルモ・ファラスカやレフトのロドリゲスに次々とスパイクを決められ、スペインに流れをつかまれたまま試合は進んだ。最後は再び越川のサービスミスで日本はスペインに逆転を許した。

 第4セットも主導権を握ったのはスペインだった。3度の3連続ポイントなどで得点を積み重ねていき、20−14とリードする。日本もワンポイントで投入された越川のサーブで相手レシーブをかき乱し、3連続ポイントを奪う。これで17−20とするも、再び3連続失点でマッチポイントを与えた。荻野がライトからスパイクを決め、反撃を試みるが、時すでに遅し。日本はセットカウント1−3でスペインに逆転負けを喫した。

 今大会での北京五輪出場の可能性は消えた日本だが、来年の最終予選につなげるためにも、最終ラウンドでは意地を見せてもらいたい。
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