第100回全国高校サッカー選手権の決勝、青森山田高校対大津高校(熊本県代表)の一戦が10日、国立競技場で行われた。試合はエースで主将のMF松木玖生らが得点を決めた青森山田が4対0で大津をくだした。青森山田はインターハイ、U-18プレミアリーグEAST、選手権と3冠を達成した。

 

 24年ぶりの3冠達成(国立競技場)

青森山田 4-0大津高校

【得点】

[青] 丸山大和(37分)、名須川真光(40分)、松木玖生(55分)、渡邊星来(78分)

 

 今季2冠を達成している青森山田が試合の主導権を握った。対する大津はGK佐藤瑠星を中心に序盤こそしぶとく耐えていた。

 

 均衡が崩れたのは前半37分。青森山田の9本目のコーナーキックからだった。キッカーのMF藤森颯太が右CKから右足でニアに鋭いボールを供給すると、DF丸山大和がどんぴしゃりとのタイミングで頭で合わせ、青森山田が先制した。

 

 先制点から3分後、青森山田がたたみかけた。自陣からのロングフィードをFW名須川真光がヘディングで競り、左サイドに展。すぐさまペナルティーエリア内に走り込む。折り返しをスライディングしながら右足で合わせるとシュートはGKの股下を通過し、ゴールネットを揺らした。

 

 後半に入っても青森山田の勢いは止まらない。10分、敵陣左サイドから藤森のロングスロー。一度は相手DFに跳ね返されるものの、ペナルティーエリアの左外にクリアーされたボールを再び藤森が頭でゴール中央へ。これに松木がヘディングで合わせて点差を広げた。2年生から10番を背負う絶対的エースが大舞台で期待に応えた。33分にはFW渡邊星来が左サイドからのクロスに頭で押し込み大津にとどめをさした。

 

 記念すべき100回大会を制したのは2年連続で準優勝の憂き目にあった青森山田だった。飛び級でU-22日本代表に招集される逸材、松木を中心に圧倒的な強さを見せつけ、大会の幕を閉じた。

 

(文/大木雄貴)