野球ファンには待ちに待ったシーズン開幕。僕も満開の桜に誘われて、開幕3連戦が行われた神宮球場へと足を運びました。
(写真:改修工事で生まれ変わった神宮球場)
 中に入ってまずビックリしたのは、「芝の色が鮮やか」。昨年までのやや色あせた緑色とは異なる青々とした芝が目に飛び込んできます。その毛足は長く、打球が弱いと途中でボールが止まってしまう場面もみられました。選手にとっては人工芝でありながら、極めて天然芝に近い感触だとか。

 さらに鮮やかだったのは、バックスクリーンの大型ビジョン。ヤクルト側のナイスプレーが出ると、スコアやメンバーが表示されていた画面が一変し、リプレーが巨大なビジョンの全面に映し出されます。スタンドからでは、はっきりとわからない投手の球種やコースまでがくっきり。生で野球を見る醍醐味を味わいつつも、テレビで見ているような感覚に襲われました。
(写真:改修前の神宮球場)
 
 そんなリニューアルされた球場にあわせるかのように、大きく変わったのがヤクルトの野球。両翼が広がった球場の特性を生かし、外野にボールが飛ぶと積極的に先の塁を狙う姿勢がみえました。さらに盗塁やエンドランも多用し、巨人バッテリーはバッターのみならず、ランナーの足をかなり気にしている様子でした。この時点で、試合のペースは完全にヤクルトのものだったと言えるでしょう。

 結果はご存知の通り、ヤクルトが巨人を3タテ。開幕戦の告知ポスターに「Small Baseball×Big baseball」との文言がありましたが、まさに「小よく大を制す」3連戦となりました。この開幕カードをきっかけに、ヤクルトはここまで6勝3敗。一方の巨人は2勝7敗。大本命といわれた巨人が沈み、主力投手と4番を奪われた最下位チームが好調な滑り出しです。3強3弱といわれたセ・リーグも少しおもしろくなりそうな予感がします。

 まだ花冷えのする季節とはいえ、やっぱりオープンエアのスタジアムで風を感じながら観戦する野球は楽しいもの。今シーズンは神宮のみならず、甲子園もリニューアル工事を行いました。内野に客席が迫り出し、より選手のプレーを間近で堪能できるとか。他にも千葉マリンスタジアムでは、スタンドをグルっと囲むように長さ296mのリボン状のビジョン(marines wing vision)が登場しています。ぜひ、直接、みなさんの目で球場のビフォー&アフターを感じてみてください。

 さて、みなさんにご愛読いただいている当サイトも数年ぶりにリニューアルを行います。アクセスしていただいた方には「あっ」とか「おっ」と感じていただけるような変化があるはずです。忙しい中、サイトの移設、デザイン変更の作業を行っていただいた関係者のみなさん、本当にありがとうございました。

 あとは中身で「あっ」とか「おっ」と言っていただけるようなコンテンツを作るだけ……(それが一番、難しいのですが)。どうぞ、新生「SPORTS COMMUNICATIONS」もよろしくお願いします。

(H.?.)
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