9月2日、ドイツ・ミュンヘンで行われた2007年ボート世界選手権、男子軽量級ダブルスカルに出場した武田大作(ダイキ)・浦和重(NTT東日本東京)が決勝進出を決め、11位までに与えられる北京五輪出場権を獲得した。武田・浦組は決勝で6位となり、目標とするメダルには届かなかったものの、昨年(武田・須田)の7位を上回った。
 今月末から戸田漕艇場で始まる強化合宿を控え、地元・愛媛でトレーニングに励む武田選手に、世界選手権、さらには今シーズンを振り返ってもらった。
――遅ればせながら、北京五輪出場権獲得、おめでとうございます。世界選手権の結果を振り返っていかがですか?
武田: ありがとうございます。五輪出場権獲得は最低限のノルマだと思っていたので、まずはホッとしました。ただ、6位という結果はやっぱり納得できないですね。力としてはメダルが獲れる位置に来ていながら、獲れなかった。技術的にもまだまだですけど、決勝にピーキングを合わせられなかったという反省点があります。

――準決勝では強豪のイタリアに先行しての1位だったそうですが、ピークが準決勝に来てしまった?
武田: 五輪出場権が獲得できるかどうかは準決勝にかかっていたので、予選、準々決勝は確実に勝ち上がっていくよう、レースをコントロールしていたんです。その結果、準決勝では思い切り行くことができた。決勝は気持ちが少し切れてしまった部分があったかもしれない。あとは、メダルも意識していたので、少し硬くなってしまいましたね。スタートで出遅れてしまったのが響きました。

――決勝では6位でしたが、5位とはわずか0.05秒の差だったそうですね。世界との差も縮まってきているのでは?
武田: 決勝はスタートで出遅れてしまったんですが、後半に追い上げることができた。5位のイタリアとは本当にわずかの差でした。以前に比べると後半が強くなって、スタートで出遅れてもそれなりの成績を出せるようになってきた。昔は序盤からついていって、後半に離されてしまう、というパターンでしたから、戦い方が変わってきたという実感はありますね。

――五輪イヤーとなる来年に向けての収穫はいかがですか。
武田: スタミナ、持久力は確実についてきていると思います。ただ、今回デンマークのチームが優勝しましたが、金メダルのチームとはまだ差があるな、と。最大の目標は来年の北京五輪ですので、より上を目指していきたいですね。浦君、須田君(※強化選手)と3人で切磋琢磨しながら、(日本チームとしての)層をもっと厚くしていきたいですね。

――世界選手権の結果を受けてのご家族の反応は?
武田: 「やっぱりメダルは欲しいね」ということは言われました。子どもたちからは「メダルはどうしたの?」と。あっさり言いますからね(笑)。厳しいですけど、やはり応援してくれるのは励みになります。世界選手権の後は少し愛媛でのんびりできました。海水浴に行ったり、自転車で出かけたり、特別にどこかに行ったわけではないですけど(笑)。今年はシーズンが長かったので、愛媛にいる間は練習しながらものんびりしたいなと思います。

――北京五輪イヤーとなる来シーズンに向け、オフシーズンの取り組みを教えてください。
武田: やはり基礎的なトレーニングに力を入れたいと思います。あとは、最近、競輪場でのトレーニングを取り入れているんです。ボートにはないトレーニングができるのが刺激になるし、競輪選手たちと話をするのも非常に勉強になりますね。種目は違っても、どのスポーツも通じるところがあるな、と。また、新しい筋肉を使うことで、今までとまた違った感覚を得たいと思っています。


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