2025年もご愛読感謝 年末年始のスポーツ展望
2025年も多くの方にご愛読いただき、心より感謝申し上げます。
今年は9月に世界陸上東京大会が開催されました。日本での開催は2007年の大阪大会以来。男子35キロメートル競歩で勝木隼人選手が、女子20キロメートル競歩で藤井菜々子選手が銅メダルを獲得しました。男子400メートルでは中島佑気ジョセフ選手が44秒44の日本新記録を樹立、同種目日本最高の6位入賞を果たしました。日本勢はメダル2、入賞9。2個のメダルを合わせた11の入賞は過去最多タイとなる健闘ぶりでした。
その2カ月後には日本初開催となるデフリンピック東京大会が行なわれました。陸上では山田真樹選手が男子400メートルと4×400メートルリレーで、遠山莉緒選手が女子ハンマー投げで金メダル。水泳の茨隆太郎選手が男子200メートル自由形、200メートル個人メドレー、400メートル個人メドレーの3種目で金メダルに輝くなど日本勢が大活躍。目標の31個を大きく上回る合計51個のメダル(金16個、銀12個、銅23個)を獲得しました。
大相撲では横綱・照ノ富士関が引退し、豊昇龍関と大の里関が新横綱に昇進。安青錦関が所要14場所のスピード出世で大関に上がり、初のウクライナ出身大関誕生となるなど、新旧交代が進んだ1年でした。
メジャーリーグも大盛り上がりでした。ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手は2シーズンぶりに投打の二刀流復活。打撃では打率2割8分2厘、55本塁打、102打点、146得点、20盗塁。投げては6月に投手復帰後、47イニングを投げ、1勝1敗、防御率2.87、62奪三振。MLB史上初の「50-50」(55本塁打、62奪三振)も達成し、3年連続4度目となるリーグMVPに選出されました。またワールドシリーズでは山本由伸投手が大奮闘。敵地で3勝を上げる史上初の快挙で、チームの2連覇に貢献しました。
日本のプロ野球も熱い戦いが繰り広げられました。セ・リーグは、圧倒的な強さで阪神タイガースが2年ぶりのリーグ優勝。パ・リーグは、福岡ソフトバンクホークスがリーグ連覇を達成。ともにクライマックスシリーズを制し、日本シリーズに進出。4勝1敗でホークスが5年ぶり12度目の日本一に輝きました。
ボクシング世界スーパーバンタム級4団体(WBAスーパー・WBC・IBF・WBO)統一王者の井上尚弥選手は、この1年だけで自身初となる4回の防衛に成功しました。1月にキム・イェジュン選手(韓国)、5月にラモン・カルデナス選手(米国)、9月にムロジョン・アフマダリエフ選手(ウズベキスタン)、そして12月にアラン・ピカソ選手(メキシコ)に完勝。4勝のうち2勝はKO決着でした。
2026年は、2月にミラノ・コルティナダンペッツォ五輪・パラリンピック、3月に野球WBC、6月から7月にかけてサッカー北中米ワールドカップとビッグイベントが目白押し。またボクシングで井上尚弥選手と中谷潤人選手とのビッグマッチの5月東京ドーム開催が有力視されています。来年もスポーツに熱狂しましょう。
年末年始の風物詩、格闘技&駅伝 ~年末年始のスポーツスケジュール~
★12月31日★
<RIZIN>朝倉未来&RENA、下馬評を覆せるか
朝倉未来(JTT)にとって5度目の大晦日決戦は、フェザー級王者のラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)に挑む。
RIZIN AWARDでMVPを受賞するなど、この興行での顔だが、意外にもRIZINのベルトとは縁遠い。フェザー級タイトルマッチは当時の王者・斎藤裕(パラエストラ小岩)、ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)に敗戦。因縁の平本蓮(剛毅會)との一戦のために特設された同級のラストマンスタンディング(LMS)ベルトも腰に巻けなかった。昨年7月に平本に敗れてから一度は現役引退を表明したが、復帰を決めた。今年は鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)、クレベル・コイケ(ボンサイ柔術/ブラジル)の元フェザー級王者に連勝した。
しかしシェイドゥラエフは過去最強の対戦相手と言ってもいいだろう。プロキャリア15戦全勝。それも全てストップ勝ちである。昨年6月にRIZIN参戦以降、2つの一本勝ち、3つのKO勝ちしている。クレベルからベルトを奪った時は1分2秒、前戦の初防衛戦は33秒でフィニッシュ。打って良し、組んで良し、寝て良しのコンプリートファイターだ。
下馬評ではシェイドゥラエフが圧倒的優位と見られている。「やることはやってきた。勝つと思います」と朝倉。この試合に向けては階級上の選手とスパーリングを積んできたと言い、番狂わせを起こすつもりだ。勝機を見出すとしたらスタンディングでの左か、タックルに来た際のヒザか。一撃でダウンを奪い、パウンドでカタを付ける。いずれにせよ朝倉の分析力、対応力が試される。
RIZIN初期の“ジョシカク”を支えてきたRENA(SHOOTBOXING/シーザージム)は現スーパーアトム級女王の伊澤星花(Roys GYM/JTT)に挑む。両者は試合前から火花を散らしている。トラッシュトークは賛否両論あるが、試合が決まりながら実現できなかったこともあり、両者腹に据えるものがあるのだろう。
公開練習の映像を見る限りでは、RENAは少し身体が重そうに映った。だが、ここが本番ではない。寝技では圧倒的不利。RENAが勝機を見出すのは、キックとなりそうだが、そこは伊澤も警戒しているはずだ。リスクを取ってでも近い距離で打ち合うのか、ある程度誘い出す闘いが必要となる。
対する伊澤はMMA17戦全勝。スーパーアトム級では敵なしの状態だ。ここで因縁に終止符を打ち、新たなるチャレンジに向かいたいところ。そのためには躓くわけにはいかないだろう。
そのほかライト級、バンタム級、フライ級のタイトルマッチが組まれるなど、10回目の大晦日興行らしく豪華なカードとなっている。「10周年と、今年を総括するイベント」と榊原信行CEO。RIZIN甲子園決勝を含め計15のカードで今年を締めくくる。
▼RIZIN師走の超強者祭り(さいたまスーパーアリーナ、13:00~)
★1月1日★
<ニューイヤー駅伝> 連覇かかる旭化成、トヨタ自動車が対抗馬
正月の上州路を駆け抜ける全日本実業団対抗駅伝大会、通称・ニューイヤー駅伝は、70回目の記念大会となる。出場全40チームが覇を競うがアンカー勝負となった前回同様、混戦の様相を漂わせる。
連覇がかかる旭化成、前々回王者のトヨタ自動車を中心にレースは展開されそうだ。旭化成は夏の世界陸上東京大会に出場した葛西潤(1万m22位)のほか、前回1区区間賞の長嶋幸宝、同7区で区間新記録をマークした井川龍人ら戦力が充実。前回の優勝メンバー全員がエントリーし、また1万m元日本記録保持者の相澤晃もいる。他チームが羨む層の厚さを誇る。前回同様、前半で流れをつくれれば連覇は堅いだろう。
対抗馬となるトヨタ自動車の柱は世界陸上東京大会1万m20位の鈴木芽吹だ。11月のホクレンディスタンスで同種目の日本記録(27分5秒92)を塗り替えた。同レースではチームメイトの吉居大和も日本歴代6位となる27分21秒45をマークしている。同8位の田澤廉も復調をアピールしており、三本柱がその実力を発揮すれば王座奪還は見えてくる。
前回大会4位のGMOインターネットグループは初優勝を狙う。初出場の20年、4回目の23年の5位が最高成績だったが、前回はそれを更新する4位。3区の襷リレーの時点ではトップ。優勝した旭化成との差は3分1秒差だった。世界陸上東京大会マラソン代表の吉田祐也を筆頭に、岸本大紀、鈴木塁人など青学大OBが多く揃うチーム。そこに今年は箱根駅伝優勝メンバーの太田蒼生、鶴川正也が加わった。太田、鶴川のルーキーの踏ん張り次第では優勝争い、過去最高成績更新も十分にあるだろう。
今回のエントリー選手のうち、夏の世界陸上東京大会に出場した選手は7人。3000m障害8位入賞の三浦龍司(SUBARU)をはじめ、5000mの森凪也(Honda)、10000mの鈴木(トヨタ自動車)と葛西(旭化成)、マラソンの小山直城(Honda)、吉田祐(GMOインターネットグループ)、近藤亮太(三菱重工)が顔を揃えた。三浦は前回大会でニューイヤー駅伝デビュー。1区で区間3位と好走した。世界と戦った7人の走りにも注目だ。
◎全日本実業団対抗駅伝出場チーム
◎東日本
ロジスティード 14年連続14回目
GMOインターネットグループ 7年連続7回目
SUBARU 5年連続25回目
サンベルクス 6年連続8回目
JR東日本 8年連続20回目
M&Aベストパートナーズ 初出場
富士通 6年連続35回目
ヤクルト 13年連続46回目
コニカミノルタ 2年ぶり50回目
Honda 42年連続43回目
プレス工業 2年ぶり13回目
花王 11年連続63回目
NDソフト 2年ぶり4回目
◎中部
トヨタ紡織 29年連続29回目
トヨタ自動車 37年連続47回目
愛三工業 25年連続25回目
愛知製鋼 4年連続41回目
中央発條 12年連続43回
NTN 5年連続61回目
トーエネック 14年連続16回目
◎北陸
YKK 34年連続36回目
セキノ興産 2年連続6回目
◎関西
住友電工 9年連続12回目
SGホールディングス 31年連続32回目
大阪ガス 4年連続13回目
大塚製薬 6年連続31回目
大阪府警 2年ぶり12回目
◎中国
中国電力 34年連続34回目
中電工 30年連続30回目
マツダ 24年連続61回目
JFEスチール 7年連続49回目
◎九州
三菱重工 17年連続30回目
クラフティア 51年連続57回目
黒崎播磨 15年連続38回目
トヨタ自動車九州 17年連続24回目
安川電機 36年連続48回目
ひらまつ病院 3年連続7回目
西鉄 5年連続22回目
旭化成 40年連続63回目
戸上電機製作所 2年連続6回目
▼第70回全日本実業団対抗駅伝競走大会(群馬県庁前、9:15~)
★1月2日、3日★
<箱根駅伝> 青学大が3連覇を目指す
第102回東京箱根間往復駅伝競走「箱根駅伝」が、2026年1月2日(往路)と3日(復路)に東京・大手町から箱根・芦ノ湖間(往復217.1キロ)で行なわれる。3連覇を目指す青山学院大、10月の出雲全日本大学選抜駅伝を連覇した国学院大、11月に行なわれた全日本大学駅伝を優勝した駒沢大らを中心に、レースが展開されると予想する。
青学大は、3大大学駅伝(出雲、全日本、箱根)で出雲は7位、全日本は3位と振るわなかった。しかし、エースの黒田朝日らを中心に、箱根仕様に調整をしてくるだろう。不調に終わった出雲は計45.1キロと「高速レース」と言われている。全日本は前半に細かいアップダウンがあり後半はフラットなコースである。原晋監督が、のぼりとくだりが大きく勝負をわける箱根のコースに合わせてオーダーを仕上げてこないとは考えにくい。
スピードレースに強く、出雲を制した国学院大。上原琉翔ら4年生を中心にレースを優位に進め、5区と6区の山をどう乗り切るかである。既に高速レースでは実績十分なだけに、のぼりとくだりの選手育成がどこまで進んでいるかだろう。
全日本では、2位(中央大)に2分1秒差をつけて優勝した駒沢大。エースの佐藤圭汰の出来が左右する。恥骨の怪我の影響により、出雲は欠場を余儀なくされた。全日本では万全ではないながら7区で3位と好走を披露した。恥骨の怪我の回復具合が大きく影響するだろう。
◆出場校一覧
青山学院大 18年連続31回目
駒澤大 60年連続60回目
国学院大 10年連続19回目
早稲田大 50年連続95回目
中央大 9年連続99回目
城西大 4年連続20回目
創価大 7年連続9回目
東京国際大 2年連続9回目
東洋大 24年連続84回目
帝京大 19年連続27回目
中央学院大 3年連続25回目
順天堂大 15年連続67回目
山梨学院大 6年連続39回目
日本大 3年連続92回目
東海大 2年ぶり52回目
東京農業大 2年ぶり71回目
神奈川大 3年連続56回目
大東文化大 4年連続54回目
日本体育大 78年連続78回目
立教大 4年連続31回目
関東学生連合 2年連続21回目