第841回 非OB・巨人橋上監督代行の先行き

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 18歳の長女への暴行容疑で警視庁に逮捕された阿部慎之助監督が辞任したことにより、5月26日の福岡ソフトバンク戦から、巨人は橋上秀樹オフェンスチーフコーチが監督代行として指揮を執っている。

 

 たとえ代行とはいえ、プロ野球で最も古い歴史を誇り、「球界の盟主」を自認する巨人の指揮を、いわゆる“外様”が執るのは初めてのことだ。

 

 橋上は東京の安田学園から1983年のドラフトでヤクルトに3位で指名され、翌84年に入団。以来、外野手としてヤクルトで9年、移籍した日本ハムで3年プレーした。巨人でプレーしたことは一度もない。

 

 橋上が1軍戦略コーチとして巨人のユニホームに初めて袖を通したのは2011年11月。恩師である野村克也率いる東北楽天での参謀ぶり、独立リーグ・新潟アルビレックスBCでの采配ぶりが評価されての巨人入りだった。

 

 阿部は安田学園の13年後輩。25年、阿部の参謀役である作戦戦略コーチとして再入閣した。

 

 

 その阿部は第20代巨人監督だった。プロ野球創成期を除くと、巨人でプレーしたことのない人物が、正式に監督に就任した例は、これまで一度もない。“純血主義”と言われる所以だ。

 

 仮に、である。今後、橋上の采配が冴え渡り、巨人が逆転優勝でも果たせば、彼をどう処遇するのだろう。

 

 ある有力OBは困惑の表情で、こう語った。

「巨人はかつて外様の星野仙一氏に監督を打診したことがあった。03年に阪神を優勝させたことで、一気に評価が高まったんだ。だが、ユニホームを脱いだ星野氏は阪神のフロントに入っており、また巨人OBの反発も強かったことから、結局、この計画は幻に終わった。

 

 橋上代行の場合、非OBに加え、巨人やミスター(長嶋茂雄)を敵視していたノムさん(野村克也)の愛弟子。球団感情からしても、監督就任はありえないと思うな」

 

 巨人の第21代監督は、やはりOBか、それとも……。

 

<この原稿は2026年6月29日号『週刊大衆』に掲載されたものです>

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