5日、ロンドン五輪選考会を兼ねた第88回競泳日本選手権4日目が行なわれ、女子100メートル背泳ぎ決勝では、寺川綾(ミズノ)が59秒10と自身がもつ日本記録を0.03秒更新し、アテネ大会以来となる五輪出場を決めた。女子200メートルバタフライ決勝では昨年の世界選手権4位の星奈津美(スウィン大教)が自身の日本記録を大幅に上回る2分04秒69で優勝し、北京に続いての五輪出場。女子200メートル個人メドレー決勝では加藤和(山梨学院大)が初めて五輪の切符を獲得した。
(写真:4年前の屈辱を晴らし、2大会ぶりの五輪出場を決めた寺川) また、男子200メートル平泳ぎには、同100メートルで自身の日本記録を更新し、4大会連続五輪出場を決めた北島康介(アクエリアス)が登場。予選は全体4位だったが、準決勝では前半から飛び出し、レースを引っ張った。しかし、最後の50メートルで立石諒(NECGSC玉川)にトップの座を明け渡し、全体2位となる2分09秒25で明日の決勝進出を決めた。3位には高校新記録を樹立した山口観弘(志布志DC)が入った。前日の男子自由形200メートルで五輪の切符を獲得した松田丈志(コスモス薬品)は男子200メートルバタフライ準決勝でもトップで明日の決勝に進出となった。
【選手のコメント】
寺川綾「優勝して五輪の切符を獲得できたことはとても嬉しいが、目標としていた記録に及ばなかったので残念。五輪に向けて今までやってきたことを考えると、一瞬で過ぎる限られた時間だと思うので、あとは悔いの残らないように、しっかりと自分のやるべきことだけを自分の課題としておいて、本番はベストコンディションで自信をもって、スタート台に立てるように準備をしっかりとやっていきたい。北京のときは選ばれることだけを目標にして選考会に臨んだが、今回その時と違うのは五輪をしっかりと視野に入れて、そのために選考会でどういうレースをしなければいけないのかを課題としてやってきた。戦う姿勢が4年前とは全く違ったと思う」
萩原智子「アップの時は結構調子がよかったので、ベストくらいいくかなと思っていたが……。(明日の決勝は)攻めの姿勢で最後まで諦めずにいきたい」
主な結果は次の通り。
<女子100メートル背泳ぎ・決勝>
1位
寺川綾(ミズノ) 59秒10 ※日本新
<女子200メートルバタフライ・決勝>
1位
星奈津美(スウィン大教) 2分04秒69 ※日本新
<女子200メートル個人メドレー・決勝>
1位
加藤和(山梨学院大) 2分11秒79
<男子200メートル平泳ぎ・準決勝>
1位
立石諒(NECGSC玉川) 2分09秒02
2位
北島康介(アクエリアス)2分09秒25
3位
山口観弘(志布志DC) 2分10秒41 ※高校新
4位
大塚一輝(KONAMI) 2分10秒77
5位
高橋幸大(日本大) 2分11秒67
6位
佐藤佑樹(イトマン) 2分11秒80
7位
冨田尚弥(T・アリーナ) 2分11秒92
8位
松島圭佑(中央大) 2分12秒56
<男子200メートルバタフライ・準決勝>
1位
松田丈志(コスモス薬品) 1分54秒19
2位
佐野秀匡(ミズノ) 1分55秒90
3位
坂田龍亮(セントラルスポーツ) 1分56秒00
4位
金田和也(金田SC) 1分56秒48
5位
平井健太(セントラルスポーツ) 1分56秒78
6位
小堀勇気(能美SC)1分57秒19
7位
木村勇太(イトマン) 1分57秒23
8位
野沢拓矢(白水会) 1分57秒29
<女子100メートル自由形・準決勝>
1位
松本弥生(日体大大学院) 54秒37
2位
上田春佳(キッコーマン) 54秒55
3位
伊藤華英(セントラルスポーツ) 55秒18
4位
長谷川葉月(電算システム) 55秒58
4位
川上真央(東京SC) 55秒58
6位
内田美希(スウィン館林) 55秒62
7位
萩原智子(山梨学院) 55秒99
8位
山口美咲(イトマン) 56秒03