13日(日本時間)、FIFAワールドカップブラジル大会の3位決定戦が行われ、オランダがブラジルに3−0で勝利した。オランダは前半3分、FWロビン・ファンペルシーのPK弾で先制。17分にはDFダレイ・ブリントの追加点でリードを広げた。その後はブラジルに押し込まれる時間帯が続いたが、守備陣の体を張った守りでゴールを許さない。逆に後半アディショナルタイム、MFジョルジニオ・ワイナルドゥムがダメ押し点を決めた。

 ブラジル、ドイツ戦に続き守備崩壊(ブラジリア)
ブラジル 0−3 オランダ
【得点】
[オ] ロビン・ファンペルシー(3分)、ダレイ・ブリント(17分)、ジョルジニオ・ワイナルドゥム(90分+1)

 オレンジ軍団が快勝でW杯を締めくくった。攻めては3ゴール、守っては無失点とブラジルを圧倒した。

 試合はいきなり動いた。前半3分、FWアリエン・ロッベンがスルーパスに抜け出し、PA内でDFチアゴ・シウバに倒されてPKを獲得。これをキッカーのファンペルシーがゴール右へ決めた。

 17分には早くも2点目を奪った。MFジョナサン・デ・グズマンが右サイドから上げたクロスがDFにクリアされる。このボールをブリントがPA内で拾い、右足で豪快に押し込んだ。準々決勝、準決勝とノーゴールに終わったオランダが、この日は持ち前の攻撃力が如何なく発揮されていた。

 守りも、5バックを敷いてブラジルの攻撃に対応。マークの確認やスペースのケアなども徹底され、ブラジルに攻め入るスキを与えなかった。

 後半は自国開催のW杯を連敗で終えられないブラジルに押し込まれた。しかし、前半同様に組織的かつ粘り強い守りでゴールだけは許さない。ゴール前に入れられたボールはDFが体を張って跳ね返し、ミドルシュートや直接FKはGKヤスパー・シレッセンがしっかりとセーブした。

 すると後半アディショナルタイムにはワイナルドゥムがPA内右から折り返されたボールを右足で合わせた。シュートはゴール右へと決まるダメ押し点となった。オランダは準々決勝、準決勝でPK戦を戦っている。PK戦は公式記録上は引き分け扱いとなるため、オランダはグループリーグを含めて無敗で大会を終えることになった。

 一方で、ホスト国のブラジルはドイツ戦に引き続きの大敗となった。スタジアムのブラジルサポーターには試合終了前に席を立つ人も見られた。優勝を逃したショック、そして続けての惨敗。サッカー王国はロシアW杯に向けて、どのように挫折から立ち直るのか。

(鈴木友多)