(写真:沖縄アリーナで行われた会見に出席した朝倉海 ⓒRIZIN FF)

『RIZIN』が8カ月ぶりに沖縄に上陸する。

 7月2日、沖縄アリーナで『RIZIN.36』が開催されるのだ。

 メインカードもすでに発表されている。

 

▶MMAルール/61キロ契約

朝倉海(トライフォース赤坂)vs.ヤン・ジヨン(韓国)

 

 朝倉にとって、昨年大晦日以来の再起戦となる。

 先日、沖縄アリーナで開かれた対戦カード発表記者会見で彼は言った。

「前回の敗戦からいろいろと考えて海外へ修行に行き、そこでたくさんの技術を吸収して新しいファイトスタイルを確立して帰ってきました。いままでとは違った闘い方を今回見せられる。これから対世界に向けて日本人の強さを僕が証明していきたい」

 

 対戦相手のヤンは知名度こそ低いが新進気鋭のファイター。

『ROAD FC』で4戦全勝。「コリアン・プレデター」の異名を持つ26歳。バックボーンはキックボクシング(戦績11勝1敗)で打撃が得意な選手だ。

 

「私は将来、『ROAD FC』のバンタム級チャンピオンになる男です。朝倉海選手、覚悟しなさい。ボコボコに殴って、この試合をあなたの引退試合にします」

 そう威勢のよいコメントを発しているヤンは、これまでアマ・プロ通じて無敗。だが、闘ってきたステージを考えると、朝倉に胸を借りる立場か。

 RIZINの前バンタム級王者が、いかなる勝ち方をするかが見所となりそうだ。

 

(写真:4月中旬から約1ケ月、米国で武者修行していた朝倉海 ⓒRIZIN FF)

 朝倉は、会見でこうも話している。

「アメリカで、打撃、レスリング、寝技すべての部分で新しい技術を身につけたので、今回の試合で、それが見せられると思うので楽しみにしていてください。圧倒して勝ちます」

 久しぶりのリングで朝倉が何を見せてくれるのか? 期待したい。

 

 また、『RIZIN.36』では、以下の注目カードを含め十数試合が予定されている。

 

<注目カード>

▶MMAルール/66キロ契約

鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM)vs.平本蓮(ルーファスポーツ)

▶MMAルール/49キロ契約

山本美憂(KRAZY BEE / SPIKE22)vs.大島沙織里(AACC)

▶MMAルール/54キロ契約

砂辺光久(reversal Gym OKINAWA CROSS×LINE)vs.中務修良(NOMAD)

▶MMAルール/66キロ契約

カイル・アグォン(グアム)vs.山本空良(パワーオブドリーム)

※沖縄出身で元修斗環太平洋バンタム級王者・祖根寿麻(ZOOMER)の引退セレモニーも行われる。

 

<直近の注目格闘技イベント>

▶6月17日(金)、東京・後楽園ホール/「Krush.138」S・ライト級タイトルマッチ、佐々木大蔵vs.寺島輝ほか

▶6月19日(日)、東京ドーム/「THE MATCH 2022」那須川天心vs.武尊ほか

▶6月24日(金)、東京・後楽園ホール/「RISE159」RISE QUEENミニフライ級(-49kg)王座決定戦、AKARIvs.erika♡2ほか

▶6月25日(土)、東京・国立競技場代々木第二体育館/「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~RING OF VENUS~」初代女子アトム級(45kg)王座決定トーナメントほか

▶6月29日(水)、東京・後楽園ホール/プロボクシングWBOアジアパシフィックS・フライ級タイトルマッチ、橋詰将義(角海老宝石)vs.田中恒成(畑中)ほか

 

 

近藤隆夫(こんどう・たかお)

1967年1月26日、三重県松阪市出身。上智大学文学部在学中から専門誌の記者となる。タイ・インド他アジア諸国を1年余り放浪した後に格闘技専門誌をはじめスポーツ誌の編集長を歴任。91年から2年間、米国で生活。帰国後にスポーツジャーナリストとして独立。格闘技をはじめ野球、バスケットボール、自転車競技等々、幅広いフィールドで精力的に取材・執筆活動を展開する。テレビ、ラジオ等のスポーツ番組でもコメンテーターとして活躍中。著書には『グレイシー一族の真実 ~すべては敬愛するエリオのために~』(文春文庫PLUS)『情熱のサイドスロー ~小林繁物語~』(竹書房)『プロレスが死んだ日。』(集英社インターナショナル)『ジャッキー・ロビンソン ~人種差別をのりこえたメジャーリーガー~』『伝説のオリンピックランナー“いだてん”金栗四三』『柔道の父、体育の父 嘉納治五郎』(いずれも汐文社)ほか多数。

連絡先=SLAM JAM(03-3912-8857)


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