(©BS11)

 今季開幕した女子ソフトボールの新リーグ「JD.LEGUE」のダイヤモンドシリーズが12日からの2日間で行われる。東地区1位のビックカメラ高崎ビークイーン、西地区1位のトヨタレッドテリアーズが待つセミファイナルに勝ち進んだのは東地区2位の日立サンディーバと西地区2位の豊田自動織機シャイニングベガだ。東西2地区、計16チームで争われた初年度、ついに初代女王の座は4チームに絞られた。

 

 同地区同士の対決となるセミファイナル。東はビックカメラ高崎が日立を、西はトヨタが豊田自動織機を迎え討つ。レギュラーシーズンを24勝5敗でトップ通過を果たした東西の横綱がダイヤモンドシリーズの主役候補である。

 

 前身の日本リーグを3連覇して新リーグへと弾みをつけたビックカメラ高崎は、今季21試合に登板し、13勝を挙げた濱村ゆかりがチームのエースとしてマウンドに上がってきた。防御率0.81は東地区トップ。東地区ホームラントップの坂本結愛ら強打者を揃える日立を相手に試合をつくることが求められる。

 

 今季は主砲の山本優らが抜けたものの、打線の迫力は十二分にある。規定打席到達者で3割バッターは4人(工藤環奈、藤田倭、炭谷遥香、我妻悠香)おり、打率トップ10の半数がビックカメラ高崎の選手だ。2桁本塁打は工藤と藤田(いずれも10本)。打点はトップの藤田(33打点)を筆頭に工藤が23打点、炭谷が22打点とトップ5のうち3人も占めている。東の横綱は投打で盤石に映る。

 

 西地区1位のトヨタは新リーグの顔となりつつある日本代表の若きバッテリーがカギを握るだろう。21歳の後藤希友は今季22試合に登板し、13勝1敗、防御率0.47と完璧に近いシーズンを送った。最多勝、最高勝率、最優秀防御率の“投手3冠”。失点数は8、被本塁打はわずか2本に抑えた。22歳の切石結女は正捕手として後藤を支え、打撃でも3割をマークするなど好守に渡る活躍が目立った。

 

 鎌田優希、石川恭子の二遊間の守備にも注目だ。開幕戦で魅せたような華麗なフィールディングを披露し、若きバッテリーを支えたい。さらなる援護射撃は、チームトップの3割9分、8本塁打、22打点のバッバ・ニクルスを中心とした打線が担う。山田柚葵は3割3分3厘、4本塁打、10打点と好成績を残した新人にも期待が集まる。
 
 日本リーグ時代のプレーオフはページスシステム方式を用いてきたが、今回のJD.LEAGUEではノックアウト方式を採用した。順位シードこそあるものの、敗者復活はない。初代女王の座を巡る一発勝負に目が離せない。

 

 セミファイナル、ファイナルの模様はBS11で放送予定(12日20時からビックカメラ高崎ビークイーンvs.日立サンディーバ、13日20時から決勝戦 ※試合中止の場合、放送内容が変更になる可能性あり)だ。白熱の戦いに乞うご期待。

 

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(文/杉浦泰介)