10日、東京オリンピックミックスダブルス銅メダルの渡辺勇大&東野有紗ペア、リオデジャネイロオリンピック女子ダブルス金メダリストの松友美佐紀ら日本代表を擁するBIPROGYバドミントンチームが都内で練習を公開した。

 

 

 前身の日本ユニシス時代から2004年アテネオリンピックから5大会連続で日本代表を輩出している強豪だ。BIPROGYの中でパリ大会にもミックスダブルス世界ランキング3位の渡辺&東野組が銅メダルを獲得した東京大会に続き、出場が濃厚だ。

 

 オリンピック(2021年東京大会=銅)&世界選手権(2019年バーゼル大会=銅)の表彰台、世界ランキング1位(2022年11月)と、これまで日本のミックスダブルスの歴史を塗り替えてきた2人だが、東野は「前回の銅メダルには満足はしていない。東京での悔しい思いをパリで晴らせるように、金メダルを取れるように頑張っていきたいです」と語った。

 

 渡辺はパリオリンピック開幕まで3カ月を切り、「いよいよだなという気持ちもありますし、あまり肩の力を入れすぎず、リラックスした状態で、楽しんでプレーできるようにというのは心がけています」と思いを口にした。

「練習からしっかり試合のイメージを持って、金メダルを取りにいくという姿勢で、日々を過ごしたいなと思っています」

 

 現時点のコンディションは良好のようだ。
「状態はとてもいい。少し試合がなかったぶん、たくさん勇大くんと練習を積めている。個人練習に関しても十分できています。とてもいい練習になっているかなと思います」(東野)
「日本にいる時間を大切にしながら、自分たちのレベルアップに重き置いて練習をできていると思います。これがどれだけ試合に生きるのか、またすぐシンガポール(オープン)、インドネシア(オープン)があります。自分たちがどれだけレベルアップしているか、練習してきたことが通用するかどうかの再確認できる、いい機会」(渡辺)

 

 それぞれ課題を持ち、練習に取り組んでいる。東野は前衛での攻撃パターンだ。
「自分は前衛での選択肢を増やし、そのクオリティーを高める練習に取り組んでいます。例えば、いつもはプッシュで押し込んで決め切るところを前に落としたり、相手の足を止めるようなことをしたりしています。試合で(自分のショットが)読まれていることもあった。その選択肢を増やすことで、違うパターンをつくれる。いつものクセで打っちゃっていることも、少し変えることで流れを変えることができる。自分にできていないことを今、取り入れています」

 

 一方の渡辺は「僕は精度のところです」と語る。
「なんでもない球に対し、ソツなく四隅を突けたりとか、後ろまで球を運べたりとか。ミスしないというひとつひとつの質の部分です。ゲーム全体で見た時に、調子が良いと、それで追い込めたこともあった。それを調子が良いから出せるのではなく、スタンダードに出せるように精度を高めていく練習をしています。結局、負けている試合はそういう差が大きい。戦術面、フィジカル面で劣っているというよりは細かいミスで1本1本の質で劣っていることが敗因だった。今はそこを意識しています」

 

 渡辺と東京オリンピックで男子ダブルスを組んでいた遠藤大由ヘッドコーチは「いろいろなプレーに対応できるようになっています。例えば風が強い会場でシャトルが速い大会の時、トータル的に対応できているような感じます」と、この3年間での2人の成長を認める。 
「2人の強みは変わった発想をして、試合の流れを変えることができる。ハイバックでクロスに打ったり、意表を突くプレー」

 

 福島の富岡第一中学時代からペアを組み、結成して10年以上が経つが、それがすべて優位に運ぶわけではないという。遠藤ヘッドコーチによれば「ローテーションは十分だと思いますが、ずっと組んでいるからうまくいくわけではありません。時に些細なことで崩れていったりするものなので、そこを修正していけば大丈夫だと思います」という。

 

 個人の課題に取り組みつつも、互いにコミュニケーションを取り、連携面の成熟度を高めていきたい。

 

(文・写真/杉浦泰介)