第4回 奈落の底からのスタート(後編)
奈落の底で内藤大助は運命的な出会いを果たす。白井・具志堅ジムのトレーナー野木丈司だ。野木は高校時代、陸上部に所属していた。師は女子マラソンの名伯楽・小出義雄。

キャンプでの練習は凄絶を極めた。内藤の回想。「場所は沖縄だったんですが、とにかく走るだけ。あまりの厳しさに、初日で足を故障してしまった。2日目から自分だけ特別メニューでウォーキングをやっていた。それが悔しかった。4日目くらいからやっと走れるようになり、どうにか最後までやり通した。なぜ、こんな厳しいトレーニングをするのか。最初のうちは意味がわかんなかった……」
ポンサクレックへの3度目の挑戦は2007年7月18日。内藤は「今度こそ負けたら引退だ」と覚悟を決めてリングに上がった。
この時、内藤32歳。チャレンジャーとしてはかなりのロートルだ。前回同様、スタミナ面が不安視された。
しかし、後半に入っても体力が落ちない。低い姿勢で相手の懐に飛び込み、変則気味のフックでポイントを稼いだ。
判定は3対0。WBCの緑のベルトを腰に巻くと、感極まって号泣した。陸上選手も真っ青のハードトレーニングが最後に実を結んだのである。リング上で頬をつたった涙は、体をいじめ抜いた際に流した苦痛の汗の結晶のように映った。
※このコーナーでは各スポーツの栄光の裏にどんな綿密な計画、作戦があったのかを二宮清純が迫ります。全編書き下ろしで毎週金曜日にお届けします。

※二宮清純が出演するニッポン放送「アコムスポーツスピリッツ」(月曜19:00〜19:30)好評放送中!
>>番組HPはこちら

キャンプでの練習は凄絶を極めた。内藤の回想。「場所は沖縄だったんですが、とにかく走るだけ。あまりの厳しさに、初日で足を故障してしまった。2日目から自分だけ特別メニューでウォーキングをやっていた。それが悔しかった。4日目くらいからやっと走れるようになり、どうにか最後までやり通した。なぜ、こんな厳しいトレーニングをするのか。最初のうちは意味がわかんなかった……」
ポンサクレックへの3度目の挑戦は2007年7月18日。内藤は「今度こそ負けたら引退だ」と覚悟を決めてリングに上がった。
この時、内藤32歳。チャレンジャーとしてはかなりのロートルだ。前回同様、スタミナ面が不安視された。
しかし、後半に入っても体力が落ちない。低い姿勢で相手の懐に飛び込み、変則気味のフックでポイントを稼いだ。
判定は3対0。WBCの緑のベルトを腰に巻くと、感極まって号泣した。陸上選手も真っ青のハードトレーニングが最後に実を結んだのである。リング上で頬をつたった涙は、体をいじめ抜いた際に流した苦痛の汗の結晶のように映った。
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