日本、陸上3個と水泳2個のメダル 前日金の鈴木孝幸は銀 〜パリパラリンピック3日目〜
現地時間30日、パリパラリンピック3日目が行われた。陸上競技では男子400m(車いすT52)決勝で佐藤友祈(モリサワ)が2位、伊藤智也(バイエル薬品)が3位に入った。金メダルのマキシム・キャラバン(ベルギー)とは佐藤が1秒16、伊藤が5秒98差だった。佐藤は3大会連続、伊藤3大会ぶりのメダル獲得となった。男子5000m(視覚障がいT11)で唐澤剣也(SUBARU)が自己ベストを更新するアジア新記録の14分51秒48をマークで、2021年東京大会に続き、2大会連続の銀メダルを手にした。金メダルはジュリオセザール・アグリピノ・ドスサントス(ブラジル)が世界新記録を塗り替える14分48秒85で獲得した。
水泳は競泳男子100m自由形(運動機能障がいS4)決勝で、鈴木孝幸(ゴールドウィン)が1分21秒71で2位に入り、銀メダル。金メダルのアミオマル・ダダオン(イスラエル)とは1秒46差だった。男子400m自由形(視覚障がいS11)決勝は富田宇宙(EY Japan)が4分32秒33で3位に入り、前回の東京大会同種目(銀)に続き、2大会連続での表彰台。金メダルはチェコのダビド・クラフトビルが4分26秒34、銀メダルはオランダのロヒール・ドルスマンが4分31秒34で手にした。
佐藤は大会連覇を狙ったが“世界最速”に阻まれた。東京大会で、この種目を含む2冠を達成している佐藤。予選第2組トップ、全体でも2位のタイム(58秒04)で、同組2位(全体3位)の伊藤と共に決勝に進んだ。
全体1位で通過したのは前回佐藤が更新した大会記録を塗り替えたキャラバン。決勝でもバックストレートでトップに立つと佐藤をら引き離しにかかる。佐藤も必死に食らいついたものの届かなかった。
競泳の鈴木も2日連続、この種目の連続金とはいかなかった。それでも前半50mの4位から巻き返し、2位まで着順を上げた。東京大会は5個のメダルを手にした鈴木だが、パリでも量産体制に入っているようだ。「ここからレースまで少し空くので、しっかり照準を合わせていきたい」と前を向いた。
唐澤は清水琢馬、小林光二という2人のガイドランナーの伴走でゴールを目指した。序盤から抜け出したアグリピノ・ドスサントスをマーク。従来の世界記録(14分53秒97)より2秒以上早くフィニッシュしたが、アグリピノ・ドスサントスを抜き去ることはできなかった。2大会連続銀。試合後のインタビューでは「全力は出し切った。最低限自己ベストは更新できたので、それは良かった」と話した。
(文/杉浦泰介)