前回のコラムまで、愛媛FCから旅立っていく選手たちの話題を取り上げてきた。しかし、この季節、別れがあれば、新たな出会いも訪れるものだ。
 2010年シーズンから、愛媛FCへと加わることになった新入団選手たちとサポーターとの出会いの場が、今年も設けられた。
(写真:2010キックオフフェスタ、新加入選手の紹介)
 1月23日(土)、愛媛県伊予郡松前町にある巨大ショッピングモール「エミフルMASAKI」内グリーンコートにて「2010シーズン愛媛FCキックオフフェスタ」が開催されたのだ。
 毎年恒例となったシーズンスタートイベントだが、今年も大勢のサポーターやファンが詰めかけ、大変な賑わいを見せていた。
 今日のイベントは、午後3時開始。にもかかわらず指定座席を確保するため整理券を求め、早朝の6時から並んだという熱心なサポーターもいて、会場内はイベント開始前から異様な熱気に包まれていた。
 
 およそ1000人のサポーターやファンたちが、店舗内の吹き抜け中央のステージを取り囲む中、定刻を過ぎ、いよいよイベントがスタート。
 トップチーム全選手27名が背番号順に登場すると、会場から大歓声が沸き起こる! 同時に「この選手が、この背番号!?」という驚嘆のどよめきも、あちこちから聞こえてくる。
 実は、このイベントでのサプライズ要素として、この日まで各選手の背番号の発表は控えられ、極秘とされていたのだ。
 
 各選手の背番号は、以下の通り。
背番号「1」GK川北裕介選手
背番号「2」DF吉川健太選手
背番号「3」DF金守智哉選手
背番号「4」MF渡邊一仁選手
背番号「5」DFアライール選手
背番号「6」MF田森大己選手
背番号「7」MF持留新作選手
背番号「8」MF内田健太選手
背番号「9」FWジョジマール選手
背番号「10」MFドウグラス・リナルディ選手(新加入)
背番号「11」FW石井謙伍選手(新加入)
背番号「13」DF関根永悟選手
背番号「14」DF三上卓哉選手
背番号「15」DF松下幸平選手
背番号「16」MF赤井秀一選手
背番号「17」MF大山俊輔選手
背番号「18」MF江後賢一選手
背番号「19」MF越智亮介選手
背番号「20」FW大木勉選手
背番号「21」GK山本浩正選手
背番号「22」DF小原章吾選手(新加入)
背番号「23」MF杉浦恭平選手(新加入)
背番号「24」FW福田健二選手(新加入)
背番号「28」DF高杉亮太選手
背番号「29」FW岡本剛史選手(新加入)
背番号「31」GK鶴田達也選手(新加入)
背番号「35」GK兼田亜季重選手

 新加入選手は、全部で7名。以前コラムにて、ご紹介した福田健二選手を含め、比較的、経験豊富な選手たちが集ってきてくれたような印象がある。
 
 イングランド・プレミアリーグにも参戦していたワトフォードFCでの活動経験を持つドウグラス・リナルディ選手は、サッカーにおける「エースナンバー」とも言うべき背番号「10番」をつけることになった。それだけ周囲の期待は大きいということだろう。1年振りに復活した「愛媛の10番」を背負って、日本中に轟くような素晴らしいプレーをみせてもらいたい。
 
 そんな経験ある選手達に囲まれる中、負けて欲しくないのはチーム最年少・岡本剛史選手だ。岡本選手は愛媛FCユースチーム出身の生え抜き選手で、2種登録選手としてJ2公式戦への出場経験も持っている。ケガのため、今季の実戦への参加は、もう少し先になるかもしれないが、地元のファンは多い。完治した暁には、若さ溢れるプレーでチームに良い刺激をもたらして欲しい。彼の活躍が、ユースの後輩たち、地元の子供たちの夢や希望へと繋がるのだ。
 
 今後、開幕に向けて、各ポジションともに熾烈なレギュラー争いが、展開されることが予想できる。単純な競争ではなく、切磋琢磨に努め、各々の技術や体力、そして経験を持ち寄り、「バルバリッチ・サッカー」の完成形を、是非とも具現化してもらいたいと感じている。


松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール
 1967年5月14日生まれ、愛媛県松山市出身。
 愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。
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