第7回 バイオラバーと高齢化社会のより良い関係
改めて言うまでもなく、現在の日本は高齢化時代を迎えている。食生活の改善や健康志向で人々の寿命は延び、高齢者の人口比は増加の一途だ。高齢化社会という言葉が生まれたのは1956年の国連報告書と言われている。当時は65歳以上の高齢者が総人口の7%を超えると高齢化社会と定義された。日本がその数字に届いたのは今から40年前の1970年のこと。2008年に行なわれた最新の調査ではその数字は3倍以上となり、22%を超え、超高齢化社会へと突入した。この流れはとどまるどころかさらに加速し、2055年には高齢者の割合は40%を上回る。さらに4人に1人が75歳以上に達すると言われている。
景気が低迷し、社会全体に閉塞感がただよう日本。しかし、高齢者の中には充実した生活を送るべく汗を流し、日々体を鍛えている人たちがたくさんいる。その代表的な大会としてマスターズ水泳が挙げられる。一般的な競泳とは違い、年齢別に5歳ごとに分け、それぞれの目標に向け泳ぎを楽しむ。国内では18歳から24歳までの区分が最も若いカテゴリーとなり、25歳から5歳ごとにカテゴリーが存在する。90歳から94歳、さらに95歳以上というカテゴリーもある。ちなみに自由形50メートルの日本記録は65から69歳では33秒47。これは45から49歳の記録と4秒しか違わないというのだから、高齢者の頑張りには恐れ入る。
“より速く”との思いがアンチエイジングに
世界的なスイマーを素材メーカーとして支えてきた山本化学工業は自己鍛錬や健康のために行なわれているマスターズ水泳についても、以前からサポートしている。マスターズ水泳では若い頃から競泳に親しんできたスイマーも多いが、年齢を重ねてから水泳を始める人も少なくない。
長年、高齢者スイマーと会話を続けてきた山本化学工業・山本富造社長はこう話す。
「高齢者のみなさんは楽しみながら水泳をして、1秒でも速く泳げるようにと日々がんばっていらっしゃいます。しかし、みなさんの本当の目標は“1日でも長く自立した生活を送ること”。そのために毎日欠かさず体を鍛えていらっしゃるんです」
自分で歩けること、家族の手を借りないでも生活できること――。これが高齢者の願い。自己の記録を1秒でも縮めたいという、その目標がアンチエイジングに一役買っている。とはいえ、全ての高齢者が運動を得意としているわけではない。健康維持のために体を動かしたいと考える人の中にも、運動嫌いはたくさんいる。しかし、運動しなければ年齢とともに体の機能が衰えていき、自立した生活ができなくなるリスクも高くなる。
「全ての方のために、何かよい方法はないものか――」。山本社長が考えた末に行き着いたのは「バイオラバーヘルシーエクササイズ」だった。以前にも紹介したが、赤外線を発し、血流改善がサポートされるというバイオラバーを直に体に押し当てながら、簡単な運動をすることで、筋肉の硬直を防ぎ運動機能を回復する補助となる。たった5つの動きしかないため、短時間で継続してトレーニングすることができる。
「ご高齢の方は何よりも運動の効果と即効性を求めていらっしゃいます。特に状態の改善を体感することが重要なんです。“腰が楽になった”とか“ヒザが上がるようになった”という結果を求められます」
目に見える効果が大切
バイオラバーを使ったエクササイズの例をひとつ紹介しよう。まず下腹部の上、足の付け根部分の少し上部にある腸腰(ちょうよう)筋にバイオラバーをあて20秒間、30回のマッサージを施す。さらに臀部の奥にある梨状(りじょう)筋を同じように20秒間30回、こちらは左右の筋肉を刺激する。
このマッサージは元来、アスリートのために考案されたものだった。山本社長は語る。
「例えば左ヒザに故障を抱えた選手がいたとします。すると、無意識のうちに左をかばうために、今度は右足に負担がかかり故障してしまう。さらに右をかばうために、左に負担が……、という繰り返しとなり、結果的に体のバランスが悪くなりどちらも故障を抱えてしまう。そのような選手は競技を問わず非常に多いのです」
「実はこれ、一般の人にも多い状態なんです。特に高齢者の方は、長年体を使ってきていますから、左右バランスが著しく悪い方もいらっしゃいます。マスターズ水泳をされている方で“気が付くといつも左に曲がっている”という人もいます。そこで左右のバランスを補正すると“まっすぐ泳げた!”と感動していただけるんです。スポーツ選手のために考えたものが、まさか高齢者の方のためになるとは、全く考えもしませんでした」
ストレッチをしているだけでは、体の歪みが矯正されることを実感できない。しかし、ヒザや腰の動きに直接的に影響を及ぼす腸腰筋や梨状筋をバイオラバーを用いてマッサージすると、硬くなった筋肉がほぐれたりしてヒザの高さが左右対称になり、腰の歪みなどを自分の力で改善する大きなきっかけになっていると言う。目に見える改善を体感すると、それを続ける意志も固くなるというもの。いい循環で体を健康に保つことができる。
加速する高齢化社会に企業はどんな貢献ができるのか。山本化学工業の提案は、そのひとつの解答である。
山本化学工業株式会社
景気が低迷し、社会全体に閉塞感がただよう日本。しかし、高齢者の中には充実した生活を送るべく汗を流し、日々体を鍛えている人たちがたくさんいる。その代表的な大会としてマスターズ水泳が挙げられる。一般的な競泳とは違い、年齢別に5歳ごとに分け、それぞれの目標に向け泳ぎを楽しむ。国内では18歳から24歳までの区分が最も若いカテゴリーとなり、25歳から5歳ごとにカテゴリーが存在する。90歳から94歳、さらに95歳以上というカテゴリーもある。ちなみに自由形50メートルの日本記録は65から69歳では33秒47。これは45から49歳の記録と4秒しか違わないというのだから、高齢者の頑張りには恐れ入る。
“より速く”との思いがアンチエイジングに
世界的なスイマーを素材メーカーとして支えてきた山本化学工業は自己鍛錬や健康のために行なわれているマスターズ水泳についても、以前からサポートしている。マスターズ水泳では若い頃から競泳に親しんできたスイマーも多いが、年齢を重ねてから水泳を始める人も少なくない。
長年、高齢者スイマーと会話を続けてきた山本化学工業・山本富造社長はこう話す。
「高齢者のみなさんは楽しみながら水泳をして、1秒でも速く泳げるようにと日々がんばっていらっしゃいます。しかし、みなさんの本当の目標は“1日でも長く自立した生活を送ること”。そのために毎日欠かさず体を鍛えていらっしゃるんです」
自分で歩けること、家族の手を借りないでも生活できること――。これが高齢者の願い。自己の記録を1秒でも縮めたいという、その目標がアンチエイジングに一役買っている。とはいえ、全ての高齢者が運動を得意としているわけではない。健康維持のために体を動かしたいと考える人の中にも、運動嫌いはたくさんいる。しかし、運動しなければ年齢とともに体の機能が衰えていき、自立した生活ができなくなるリスクも高くなる。
「全ての方のために、何かよい方法はないものか――」。山本社長が考えた末に行き着いたのは「バイオラバーヘルシーエクササイズ」だった。以前にも紹介したが、赤外線を発し、血流改善がサポートされるというバイオラバーを直に体に押し当てながら、簡単な運動をすることで、筋肉の硬直を防ぎ運動機能を回復する補助となる。たった5つの動きしかないため、短時間で継続してトレーニングすることができる。
「ご高齢の方は何よりも運動の効果と即効性を求めていらっしゃいます。特に状態の改善を体感することが重要なんです。“腰が楽になった”とか“ヒザが上がるようになった”という結果を求められます」
目に見える効果が大切
バイオラバーを使ったエクササイズの例をひとつ紹介しよう。まず下腹部の上、足の付け根部分の少し上部にある腸腰(ちょうよう)筋にバイオラバーをあて20秒間、30回のマッサージを施す。さらに臀部の奥にある梨状(りじょう)筋を同じように20秒間30回、こちらは左右の筋肉を刺激する。
このマッサージは元来、アスリートのために考案されたものだった。山本社長は語る。
「例えば左ヒザに故障を抱えた選手がいたとします。すると、無意識のうちに左をかばうために、今度は右足に負担がかかり故障してしまう。さらに右をかばうために、左に負担が……、という繰り返しとなり、結果的に体のバランスが悪くなりどちらも故障を抱えてしまう。そのような選手は競技を問わず非常に多いのです」
「実はこれ、一般の人にも多い状態なんです。特に高齢者の方は、長年体を使ってきていますから、左右バランスが著しく悪い方もいらっしゃいます。マスターズ水泳をされている方で“気が付くといつも左に曲がっている”という人もいます。そこで左右のバランスを補正すると“まっすぐ泳げた!”と感動していただけるんです。スポーツ選手のために考えたものが、まさか高齢者の方のためになるとは、全く考えもしませんでした」
ストレッチをしているだけでは、体の歪みが矯正されることを実感できない。しかし、ヒザや腰の動きに直接的に影響を及ぼす腸腰筋や梨状筋をバイオラバーを用いてマッサージすると、硬くなった筋肉がほぐれたりしてヒザの高さが左右対称になり、腰の歪みなどを自分の力で改善する大きなきっかけになっていると言う。目に見える改善を体感すると、それを続ける意志も固くなるというもの。いい循環で体を健康に保つことができる。
加速する高齢化社会に企業はどんな貢献ができるのか。山本化学工業の提案は、そのひとつの解答である。
山本化学工業株式会社