侍ジャパン、4連勝で4強入り ~WBSC世界プレミア12~
17日、WBSC世界野球プレミア12のオープニングラウンド・グループBが行われた。台湾・天母で行われた試合は、日本代表(侍ジャパン)がキューバ代表を7対6で破り、同ラウンド4連勝。各組上位2チームまで進めるスーパーラウンド進出が決まった。
代走・五十幡、俊足生かし決勝のホーム踏む(天母)
キューバ代表
6=000|103|200
7=011|121|01X
日本代表
勝利投手 清水(1勝)
敗戦投手 モイネロ(2敗)
セーブ 藤平(1S)
オーストラリア、韓国、台湾に勝利した侍ジャパン。先発は今季、東北楽天で11勝を挙げたサウスポー早川隆久がマウンドに上がった。早川は3回をゼロで抑える完璧に近い立ち上がり。打線も2回に佐野恵太のタイムリー、3回には森下翔太の犠牲フライで2点を援護した。
早川は4回表に連打を浴び、1点を返されたが、その裏に佐藤都志也が犠牲フライでリードを再び2点に広げる。5回裏には牧秀悟のタイムリーと佐野の犠牲フライ。侍ジャパンが5対1の4点差とした。
負けたらオープニングラウンド敗退が決まるキューバも意地を見せる。6回表、元北海道日本ハムのヤディル・ドレイクのタイムリーなどで早川をマウンドから引きずり降ろすと、2番手・横山陸人から連続タイムリー。1点差に迫った。
侍ジャパンは6回裏、栗原陵矢の犠牲フライでリードを2点に広げたが、7回表に追いつかれる。3番手・鈴木昭汰に代わって1死一、二塁の場面で登板した清水達也。元福岡ソフトバンクのアルフレド・デスパイネをピッチャーゴロに打ち取ったかに思われたが、雨でボールが滑ったのか一塁への送球が乱れた。ボールがファウルグラウンドを転々とする間に2人の走者が還った。
同点に追いつかれた侍ジャパンは8回裏。井端弘和監督が動く。先頭の小園海斗が相手エラーで出塁すると、俊足の五十幡亮太を代走で起用。3イニング目のモイネロは五十幡の足が気になったのか続く辰巳涼介にデッドボールを当ててしまった。これで一、二塁のチャンスをつくった侍ジャパン。森下はサードゴロに倒れたが、1死一、三塁。ここで栗原がレフトへフライを放った。やや浅かったものの、五十幡がホームに生還。井端監督の代走起用がハマった。
1点のリードの9回表、井端監督は大勢の3連投を避け、今大会好調の藤平尚真に締めくくりを任せた。藤平は1死満塁のピンチを招いたが、MLB通算93本塁打のヨアン・モンカダを見逃し三振に切って取ると、アンディ・コスメをフォークで空振り三振に仕留めた。
接戦をモノにした侍ジャパン。グループB唯一の4連勝だ。同組で3勝1敗は台湾のみで、勝敗で並んだ場合は直接対決の結果を優先するため、1位突破も決まった。オープニングラウンド最終戦は18日、ドミニカ共和国と対戦する。
(文/杉浦泰介)