第304回 19歳の気鋭・秋元強真が10連勝中のダウトベックと対決! 勝機はあるか? 7・27『超RIZIN.4 真夏の喧嘩祭り』
7月27日、さいたまスーパーアリーナ(スタジアムバージョン)で『超RIZIN.4 真夏の喧嘩祭り』の開催が決定した。
先日、東京・増上寺で開かれた記者会見で発表された主要カード(スペシャルマッチ&タイトル戦)は次の通り。
▶フェザー級/5分×3ラウンド
クレベル・コイケ(ブラジル/ボンサイ柔術)vs.朝倉未来(JTT)
▶RIZINバンタム級タイトルマッチ/5分×3ラウンド
井上直樹(王者・キルクリフFC)vs.福田龍彌(MIBURO)
▶RIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチ/5分×3ラウンド
伊澤星花(王者・Roys GYM/JTT)vs.シン・ユジン(韓国)
さらにRIZINフェザー級王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)の参戦も決定。現時点(6月13日現在)では挑戦者未定だが、タイトルマッチになるようだ。ビッグイベントに相応しく「3大タイトルマッチ」が実現する。

(写真:6月7日夜、東京・増上寺で開かれた記者会見に登壇した秋元強真 ©RIZIN FF)
そして、もう一つ見逃せないカードがある。
フェザー級契約で行われるカルシャガ・ダウトベック(カザフスタン)vs.秋元強真(JTT)。
元RIZINバンタム級王者でUFCに参戦中の朝倉海(JTT)が太鼓判を押す「19歳の新鋭」が試練に立ち向かうことになる。
2015年春にMMAプロデビュー果たしたダウトベックは、18年9月、さいたまスーパーアリーナ『RIZIN.13』に参戦、朝倉未来と対戦し判定で敗れた。しかし、その後に急成長。2020年2月から10連勝中で、これにはRIZIN再登場からの5連勝も含まれる。昨年大晦日『RIZIN.49』でYA-MAN(TARGET SHIBUYA)、今年3月『RIZIN.50』では鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)にも勝利した。
ボクシングキャリアを持つ31歳の彼は、現在ATTに所属。得意とするのは左のパンチ。アグレッシブなスタイルを貫き、これまでに数多くの衝撃シーンを演出し観る者を唸らせてきた。戦績18勝(14KO&1一本)3敗、フィニッシュ率83%を誇る。
そんな強打者で勢いのあるダウトベックに挑む秋元は言う。
「ずっとダウトベック選手と試合をしたいと思っていた。ここで勝てば一気に浮上でき、上位陣に絡めると思う。チャンスを活かしたい」
ここまでRIZIN戦績3勝(1KO)1敗の秋元だが、勝機はあるのか?

(写真:今年3月、香川で鈴木千裕<右>に勝利したカルシャガ・ダウトベック。左強打で果敢に攻め込んだ ©RIZIN FF)
パワーではダウトベックが上位。しかしスピードと距離の保ち方では秋元が優れている。ダウトベックの強打は脅威だが、それをかわし切り、秋元がグラウンドの攻防も交え試合のペースを握れば勝利する可能性もあろう。期待の新鋭が、いかに試合を組み立てるかを注視したい。
もし秋元がダウトベックを破ったなら、バンタム、フェザー両階級でタイトル挑戦のチャンスが芽生える――。
<直近の注目格闘技イベント>
▶6月14日(土)、北海道・真駒内セキスイハイムアリーナ/「RIZIN LANDMARK11 in SAPPORO」ヴガール・ケラモフvs.木村柊也ほか
▶6月15日(日)、東京・後楽園ホール/「Road to RWS」石井一成vs.リッティパン・パンダックラッタナブンほか
▶6月19日(木)、東京・大田区総合体育館/プロボクシングWBO世界ウェルター級タイトルマッチ、ブライアン・ノーマン・ジュニアvs.佐々木尽ほか
▶6月19日(木)~22日(日)、東京体育館/「全日本選抜レスリング選手権大会」
▶6月21日(土)、神奈川・横浜BUNTAI/「RISE WORLD SERIES 2025 YOKOHAMA」ISKA K-1ルール世界ストロー級王座決定戦、那須川龍心vs.ハマダ・アズマニほか
▶6月22日(日)、東京・国立代々木競技場第二体育館/「THE KNOCK OUT 」BLUCKスーパーフェザー級タイトルマッチ、久井大夢vs.龍聖ほか
▶6月22日(日)、東京・後楽園ホール/「SHOOT BOXING 2025 act.3」海人vs.エンリコ・ケールほか
▶6月26日(木)東京・新宿FACE/「ACF114.5」武士正vs.中川達彦ほか
▶6月27日(金)東京・後楽園ホール/「Krush.177」岩尾力vs.鈴木太尊ほか
▶6月29日(日)、東京・後楽園ホール/「RISE 189」QUEENフライ級タイトルマッチ、テッサ・デ・コムvs.小林愛三ほか
<近藤隆夫(こんどう・たかお)プロフィール>
1967年1月26日、三重県松阪市出身。上智大学文学部在学中から専門誌の記者となる。タイ・インド他アジア諸国を1年余り放浪した後に格闘技専門誌をはじめスポーツ誌の編集長を歴任。91年から2年間、米国で生活。帰国後にスポーツジャーナリストとして独立。格闘技をはじめ野球、バスケットボール、自転車競技等々、幅広いフィールドで精力的に取材・執筆活動を展開する。テレビ、ラジオ等のスポーツ番組でもコメンテーターとして活躍中。著書には『グレイシー一族の真実 ~すべては敬愛するエリオのために~』(文春文庫PLUS)『情熱のサイドスロー ~小林繁物語~』(竹書房)『プロレスが死んだ日。』(集英社インターナショナル)『ジャッキー・ロビンソン ~人種差別をのりこえたメジャーリーガー~』『伝説のオリンピックランナー“いだてん”金栗四三』『柔道の父、体育の父 嘉納治五郎』(いずれも汐文社)ほか多数。
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