完全制覇Legit、幾重にも折り重なる“一筋の光” ~D.LEAGUE~

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 日本発のプロダンスリーグ「第一生命 D.LEAGUE 24-25」で史上初の完全優勝を成し遂げたCyberAgent Legit(サイバーエージェント レジット)が8月7日、東京都渋谷区にあるSpotify O-EASTでワンマンライブ『Ray』を開催した。1000人超の観客の前で、D.LEAGUEのショーケースなどを披露。レギュラーシーズン3連覇&チャンピオンシップ(CS)初制覇の2冠の喜びをレジポッセ(Legitファンの愛称)と分かち合った。

 

 悲願のCS初制覇から49日。Legitが今年1月から相互協力協定を締結している渋谷区でワンマンライブを開催した。渋谷区はオーナー企業のサイバーエージェント、Legitの練習場があるまちだ。ワンマンライブはリーダーのTAKUMIによれば「1年間の感謝を伝えられる場」である。22-23シーズンから行い、今年で3回目となるイベントは道玄坂にあるライブハウスSpotify O-EASTでの実施となった。

 
 開演前は「今年のLegitを存分に見せたい」と地獄。KAI→(カイ)は「D.LEAGUEだと楽しむ部分はありますが、勝ち負けにこだわって踊ってしまう部分もある。ワンマンライブは自分たちを好きな人たちにダンスを届けることができる。自分たちも100%楽しむことに専念し、会場一体で楽しめたらいい」と語っていた。例年はディレクターのFISHBOYが携わるが、今回はメンバーのKAI→、地獄、ena、1ch(イチ)、TAKUMIが主となって脚本・演出・映像などを作り上げた。
 
 スクリーンに映しされたドラマパートをきっかけにメンバーがステージ上に現れる。物語はメンバーがカジノの招待状を受け取るところからスタート。映像と連動したダンスパフォーマンス。完全優勝を果たした24-25シーズンのショーケースを披露した。ROUND.13の作品「Which is cool???」では、SPダンサーとして起用された元メンバーのkotoriが今回も参加。さらに今季エグゼクティブコーチを務めたakihic☆彡(アキヒコ)がパフォーマンスに加わるスペシャルな陣容で観客を沸かせた。
 
 CS作品「逆鱗」「Crystal」も踊った。ワンマンライブの感想、レジポッセへの感謝をメンバーが述べた後、チームを代表してTAKUMIがスピーチした。
「『来年こそは優勝します』と、ずっと明るく言っていましたが、どこかポジティブな言葉を口に出していても自分たちに自信が持てなくなったり、落ち込みそうになった時もありました。でも、皆さんがパワーをくださったから、そこに辿り着くことができました。たとえドン底にいたとしても、次の日は必ず来ます。僕らがもがいた、この5年間を『絶対無駄じゃなかった』と自信を持って言えます。そう思わせてくれたのは、皆さんのおかげ。僕らはこれからもダンスで挑戦する姿を見せて、皆さんが落ち込んでいる時だったり、失敗を恐れてしまいそうな時だったり、次の一歩を踏み出せそうにない時、僕らが輝き続け、まとまってひとつの光となり、皆さんを照らせる存在であり続けたいと思います。来シーズンも温かく応援してくれたらうれしいです」
 
 アンコール後、メンバー14人編成による「ROCK&FIRE」を披露した。袖で見守っていたFISHBOYがステージに上がり、メンバーに感想を振った。そして24-25シーズン限りでチーム離れるBBOY SHOSEI、AYUNA、Shojiがレジポッセに別れの挨拶。それぞれ縁の深いメンバーが花束を渡し、メッセージを送った。
 FISHBOYは「これから別の道を歩むことになりますが、人生はそのまま離れることもあるが、僕たちはきっとどこかに交差点があるはず。そのタイミングで一緒に歩くかもしれない。Legitファミリーなので、3人の活躍も見続けてください」とレジポッセに呼び掛けた。
 
「Legitファミリー」。その言葉は開演前のKAIからも聞かれた。
「他人になるわけではない。自分たちはファミリーだと思っています。いつでも戻ってきたかったら、僕たちは受け入れる態勢ができている」
 24-25シーズン、KotoriをSPダンサーとして起用したように、“再会”のパターンは幾重にもあるだろう。
 
 笑いあり、涙ありのショーは、いよいよ閉幕へ。最後はシーズンタイトル曲「Time to go」で締め括った。Time to goの意味は「行かなきゃ」。別れを告げるような言葉であり、始まりの合図とも言える。
<見える景色は変わった。いくつもの夢も叶った。けど新たに増えていく思いを背に進み続けるからGet ready>
 新たな頂を目指し、進み続ける彼らの背中を押す歌詞だ。改めて締めの挨拶を託されたのはTAKUMI。「シーズン優勝、CS2連覇も目指しています。もっとD.LEAGUEが大きくなれるように、僕らも微力ながら頑張っていきたい」と彼らしい殊勝なコメントを残した。
 
 初のワンマンライブを終えたCHAAは「初めてのワンマンライブはとても緊張しました! いろいろ不安がありましたが、メンバーのみんなのおかげで最後の方にはすごく楽しくて、“もう終わってしまうのか”と感じるほど最高に楽しかったです」と振り返り、次回以降へ「またお客さんと一緒に何か楽しいことをしてみたいです」と期待感を述べた。
 
 今回、脚本を担当した地獄にも話を聞いた。
「本当に“最幸”な一日になりました! D.LEAGUE 24-25シーズン、そしてこれまでの5年間の感謝を込め、“レジポッセのみんなにどうしたらもっと楽しんでもらえるか?”をメンバー全員で何度も話し合い、準備・制作を進めてきました。今回は自分たちで一から準備したこともあり、想いがこれまで以上に強くありましたし、シーズンを最高の結果で締め括れたことで、その感謝と恩返しを形にできたライブになって本当に良かったです。ファンの皆さんがライブ中に喜んでいる姿を見て、心から嬉しかったです!」
 
 脚本で一番苦労した点は「ライブのテーマ“RAY”(=一筋の光)、舞台がカジノという設定、そして作品全体の意味合いを踏まえながら、面白さやストーリー性、最後に“RAY”や僕たちが伝えたいメッセージをどう繋げていくかを考えるのがとても大変でした」という。
「初めてのチャレンジだったので、“本当に面白いのか”“ファンのみなさんに意味がしっかり伝わるのか”が本番まではずっと不安でしたが、会場が盛り上がってくれて安心しました。さらに終演後、たくさんの方に脚本を褒めていただけて、とても嬉しかったです」
 
 恵比寿、お台場、渋谷と続いたワンマンライブについて、1chは「いつか大きい箱でもやってみたい。年々パワーアップしているので、舞台を大きくして、(日本)武道館みたいな」という夢を描く。
 
 10月25日開幕する25-26シーズンは16チームが2ブロックに分かれて戦う。LegitはD.LEAGUE初代王者のavex ROYALBRATS(エイベックス ロイヤルブラッツ)、21-22シーズン王者のKOSÉ 8ROCKS(コーセー エイトロックス)と新規参入LDH SCREAM(エルディーエイチ スクリーム)と同じBLOCK HYPEに入った。3シーズン連続でCS決勝を戦ったライバル、KADOKAWA DREAMS(カドカワ ドリームズ)はBLOCK VIBEに。enaは「KADOKAWA戦はいつもヒリヒリしていたので、離れて良かったという面もあります」と正直な胸の内を明かす。またLDH所属のダンス&ボーカルグループ「THE JET BOY BANGERZ」(TJBB)のメンバーでもあるTAKUMIと地獄にとっては、SCREAMは事務所の後輩にもあたる。「自分たちがライブをした時に、LDH SCREAMの子たちがオープニングアクトを務めてくれた。そこで話をしましたが、すごく気合いが入っていました」と地獄。直接対決となれば、先輩の意地を見せたいところだ。
 
 地獄は2ブロック制について、「2つに分けられるぐらいチーム数が増えたのはD.LEAGUEとして大きくなったということ。初年度から倍になり、各チームのオーナー企業を含め、可能性を感じてもらえるリーグになったんだと思う」と感慨深げだ。
「来シーズンもルールが変わり、新たな作戦を練って優勝を目指して戦っていくのはもちろん、Legitも6年目を迎え、メンバーの入れ替えなどさまざまな変化があります。その中でさらに進化し、世界にもどんどんチャレンジしていきたいです。またD.LEAGUEも2ブロック制になり、これまで以上に盛り上がると思います。その盛り上がりにさらに拍車をかけられるよう、チームとしても個人としても全力で頑張っていきます」
 
 Legitはメタリックな衣装を纏うことが多く、どこかキラキラした印象を受ける。加入1季目のCHAAが「本当に1人1人が素晴らしく、作品でも1人1人の個性が輝いていて、その中でも全員が心がひとつだからこそ質の高いポッピンや合わせができるのが強み」と証言するように、個々のキャラクターやスキルが立ちつつも、それが集まっても潰し合わない。光の集合体となり、放つ輝きが増すと言ってもいいだろう。きらびやかな面が前に出ているが、その一方でどこか泥臭い顔も持ち合わせているのがLegitのカラーである。
 
 その姿勢はダンスやファン対応に表れているのだろう。「誠実さ、謙虚さがLegitの特徴です。どれだけダンスが巧くても、コミュニケーションはすごく大事。リスペクトや他の人との関り方、発信の仕方は気を付けている」とTAKUMI。前を見据えながらも、隣にいる人、背中を押してくれる人への気遣い、感謝を忘れない。誰がために戦う強さをこのチームは体現している。
 
(文/杉浦泰介、写真/©CyberAgent Legit)
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