9日間の祭典開幕! 日本勢メダル第1号は男子35km競歩・勝木隼人の銅 ~世界陸上東京大会~
13日、東京2025世界陸上が開幕した。男子35km競歩は勝木隼人(自衛隊体育学校)が2時間29分16秒で3位に入り、自身初の世界陸上メダルを獲得した。最初の決勝種目で日本勢メダル第1号となった。金メダル第1号はエヴァン・ダンフィー(カナダ)。フィニッシュタイムは2時間28分22秒だった。そのほかの日本勢は2大会連続表彰台(22年オレゴン大会=銀、23年ブダペスト大会=銅)の川野将虎(旭化成)が18位。世界陸上3度目の出場となった丸尾知司(愛知製鋼)が26位だった。女子35km競歩はマリア・ペレス(スペイン)が2時間39分1秒で大会連覇を達成。日本勢は梅野倖子(LOCOK)が日本人トップの15位(2時間56秒28)。矢来舞香(千葉興銀)は20位、渕瀬真寿美(建装工業)は21位だった。女子円盤投げ予選は郡菜々花(サトウ食品アルビレックス新潟RC)が全体36位(54m59)決勝選落ちに終わった。

(写真:男子35km競歩のメダリスト<左から勝木、ダンフィー、ボンフィム> ©Mattia Ozbot for World Athletics)
猛暑により開始時刻を30分前倒ししていた男女35km競歩。国立競技場を発着点に行われた。スタート時の気温は26度と夏日どまりだったが、湿度77%と蒸し暑さがウォーカーたちを苦しめた。男子は50人中34人という完歩率68%だった。
この悪条件の中、積極的なレース展開を見せたのが勝木だ。長距離種目は集団から押し出されるかたちで先頭に出るケースもあるが、勝木からすれば「想定内」だったという。「15kmまで(先頭集団を)8人以内に絞り、一旦ペース落としてからラスト10㎞でペースを上げて優勝を狙っていた」
10㎞過ぎで先頭集団3人になった。想定より早い段階ではあったものの、作戦通りペースを落とし、先頭を他の選手に譲った。32km通過時点で5位にまで落ちたが、前を歩く選手を抜き返した。表彰台圏内の3位に浮上。そのまま3位でフィニッシュした。
「本当は優勝したかったが、世界のトップ選手は想像していた以上に強かったです」
メダル圏内でスタジアムに戻ってきた際、観客から大声援で迎えられた。
「レース中は、どこを通っても『(沿道の観客から)勝木頑張れ』『日本頑張れ』と背中を押してくれた。僕にとってはその応援がプレッシャーになることなく、そっと背中を押してくれているという気持ちで、最初から最後まで歩ききることができました」
19年ドーハ大会は27位、21年東京五輪は30位(いずれも50km競歩)。初の表彰台に上がった。「僕なりのリベンジができたかなと思っています」。谷井孝行競歩担当ディレクターが「非常に過酷な環境の中」と評したサバイバルレースで3位を守り、日本勢の競歩種目は15年北京大会から6大会連続のメダル獲得。お家芸の威信を示した。
(文/杉浦泰介)