トヨタ、石川新主将で初の4連覇へ 日立は3年目の笠原を主将抜擢 ~JD.LEAGUE~

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 2日、女子ソフトボールの「ニトリJD.LEAGUE2026 開幕前 Press Conference 」が都内で開催された。全16チームの代表選手が参加し、今季への意気込みを語った。今季の開幕は4月10日。各チーム29試合を戦い、勝率で順位を決める。東西各4チームがポストシーズンゲームへ進む。

 

 5季目を迎えるリーグ。3連覇中のトヨタレッドテリアーズが優勝候補の本命だ。昨季は左のエース後藤希友が戸田中央メディックス埼玉に抜けても王座を守った。代打の切り札的存在だった藤家菜々子が引退したものの昨季の主力はほぼ残った。投手陣にはホンダリヴェルタのサウスポー、ジェイリン・フォードが加入。エースのメーガン・ファライモと左右の両輪は対戦相手にとって脅威であろう。

 

 打線は昨季ブレイクした5年目の山田柚葵、3年目の島仲湊愛が今季も安定した成績を残せれば、攻守共に隙は見られない。鎌田優希、石川恭子による磐石の二遊間を含めたセンターラインも堅い。

 

「トヨタ史上初の4連覇がかかるシーズンにプレッシャーももちろんあるのですが、1年1年変わってくると思うので、その1年を大事にしたい。今年のチームでの優勝というところで頑張りたい」

 そう話すのが、今季鎌田から主将を引き継いだ石川だ。日本代表でも主将を任されたことのある彼女だが、所属チームでは高校以来、約10年ぶりの重責だという。前任者の鎌田について石川は「キャプテンとしても人としても素晴らしい選手」と言い、こう続けた。

「その時に応じて厳しいことも言いますが、チームの雰囲気を和ませてくれる優しさもある。ちょっと抜けていて完璧じゃない部分も含め愛されるキャプテンでもあります」

 

 自身は模索中という主将像。

「どういう感じでみんなに声をかけていくのか、まだ自分の中でもどういうキャプテンになるかはわからないんですけど、不安というよりは、自分でつくれるし、みんなとつくれるところは楽しみ。新しいレッドテリアーズができるんじゃないかなと思っています」

 

 グラウンド内外でのリーダーシップはもちろん攻守の要としてプレーで引っ張ることが求められている。主にトップバッターを任される石川は「四死球はヒットと同じ」というソフトボール観を持っており、今季は首位打者を狙いつつ出塁率にこだわる。「それが私の役割」と石川。打ってはチャンスメイク、守ってはピンチの芽を摘む。攻守両面で、トヨタを牽引する。

 

 3季目の笠原朱里を主将に抜擢したのが、日立サンディーバである。昨季は東地区4位でプレーオフに進んだものの2季連続のダイヤモンドシリーズ行きを逃した。笠原はプレシーズンをこう振り返る。
「チームとしては開幕に向けていい雰囲気。勝っても負けても、どちらかが勝っているかわからないくらいの気持ちで戦えている。楽しいシーズンが迎えられそうです。個人的には調子が上がらない時もありましたが、3月の後半からいい調整ができている」
 
 
 昨季は副主将、いずれ主将を任される予感はあったようだが、「思ったよりも早かった」と本人にとってはサプライズだった。
「監督からは『何か特別変わるわけではないよ』という言葉をかけてもらった。あまりプレッシャーを感じていません。去年と同じようにソフトボールを楽しみつつ、それ以上の結果を求めていきたい」
 キャリアで主将を任されたことはないというが、「自分なりのかたちで、いいチームをつくっていきたいと思っています」と肩肘張る予定はない。
 
 中軸を任されていた山内早織がビックカメラ高崎ビークイーンに復帰するなど、一昨季の新人賞で、昨季はベストナイン(三塁手)に輝いた笠原のバッティングに期待がかかる。
「去年の数字を超えたい。打てない試合があったら負ける。それが去年の反省。1試合にどれだけ固め打ちしても、チャンスで打てなければ意味がない。1試合1試合のチャンスで結果を残し、打率も打点もこだわってやる」
 
 足を高く上げるバッティングフォームが彼女の特徴だが、入団後痛めた腰の負担などを考慮しフォーム変更に取り組んでいる。
「今年は違うフォームなので、そこも注目して欲しいです。オープン戦の間、いろいろ試して、ようやく先週、自分にしっくりくるようになってきた」
 アウトコースのためを逆方向に逆らわず打つのを得意とする。理想の打球は外野の間を抜けるライナーだ。中距離バッターを自認する笠原が、ランナーを返す役割を果たせれば、自ずと日立の上位進出も見てくるだろう。
 
 新キャプテンで臨むチームもあれば、復帰組が目立ったチームもある。リーグ初代女王のビックカメラ高崎は、日本代表の宇津木麗華監督が復帰。キャプテンも3季ぶりに内藤実穂が担う。強打の捕手・山内も4季ぶりに高崎に帰還した。26季目の開幕を迎える大ベテランの上野由岐子は「ケガなくシーズンを迎えられることがうれしい」と心境を口にする。先発の濱村ゆかりらが引退し、今季も上野の鉄腕に頼る部分は少なくないだろう。
 
「後輩たちと背中を押す立場でやっていければ本望かなと思っていたんですが、チーム事情などもあって、今年もしっかり投げなければいけないシーズン」と上野。今年で44歳を迎えるが、「若い時と比べて、ソフトボールを楽しんでいます。それが一番長く現役を続けられている原動力だと思います」と笑顔を見せる。「練習も試合も“腹八分目”」と、内面に灯す火を絶やさぬよう気を付けているという。
 
 昨季、東地区を制した快進撃を見せた戸田中央メディックス埼玉は監督、メンバーがガラリと変わった。後藤希友、増田侑希の左右の両輪は残っているが、猛打を振るった打線が今季はどこまで機能するか。その変化にも注目したい。
 
 
(文・写真/杉浦泰介)
 

 BS11では「ニトリJDリーグ2026」第1節ビックカメラ高崎ビークイーンvs.ホンダリヴェルタ戦を4月10日(金)18時半から生放送します。是非ご視聴ください。
※放送内容は中止、または変更になる可能性がございます。

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