Legit、覗かせる新たな顔 ~D.LEAGUE~

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 10月6日に開幕する日本発のプロダンスリーグ「D.LEAGUE」。CyberAgent Legit(サイバーエージェント レジット)はここ4シーズン、2位、2位、1位、3位と安定した成績を残している。昨季からATO、CHAA(チャー)が抜けたが、オーディションで2人(RION、HAL)が加入。今季も12人体制でシーズンに臨む。

 

 7月23日、東京・豊洲PITでワンマンライブ『Scope!!』を開催した。約1300人の観客の前で、25-26シーズンを戦った12人とFISHBOYディレクターがD.LEAGUEでの過去作品を含めたショーケースなどを披露した。

 

 タイトルの「Scope」とは、「見るもの」を意味する。他には「範囲」「領域」「視野」という意味があり、望遠鏡は「telescope」だ。発案者でもあるリーダーのTAKUMIはこう語った。

「D.LEAGUEという場では、チームとして戦っている。個人個人にフォーカスする瞬間がもっとあってもいいのかな、と思ったんです。それができ、いろいろな瞬間が見られるのがワンマンライブの良さ。あとはただ単に楽しそうすぎて、深掘りしたくなるようなエンタメをお届けしたかった。思わず観客の皆さんがスコープしたくなるという願いを込めました」

 

 題名通り、望遠鏡を覗き込んだ先にメンバーがいるという映像演出でスタートした。25-26シーズンを含め、過去のショーケースを披露。またAIを使った観客参加型の借り物競争もあり、笑いも交えたワンマンライブは、オシャレさとコミカルさを織り交ぜたショートなった。

 

 25-26シーズンは2年連続完全優勝を狙ったが、CSセミファイナルで敗れ、3位となった。かつて最下位に終わったチームは、今やリーグにおける強豪として位置付けられている。この6シーズン、大きくメンバーを変えず戦ってきたチームだが、見える景色は当然、変わってきている。

 

 enaは言う。

「今回でワンマンライブは4度目。その中で一番でかい会場で開催できているということが感慨深いですね。2年前のZepp DiverCityでやった時とかもすごいチケットを売るのに、すごく必死でした。その当時と比べ、ありがたいことに今年は完売も早かった」

 

 今回のワンマンライブに対し、株式会社BASISとイレブンラボジャパン合同会社の2社が協賛に付くなど、外から見たチームの価値も上がってきていると言っていいだろう。

 

 景色が変わっても、変わらない存在がある。Legitファン、そうレジポッセだ。

「ありきたりな言葉にはなりますが、なくてはならない存在です。レジポッセのおかげで悔しい時も、応援してくれる人がこんなにおるのに、ここで止まってたらアカンと思わせてくれる」(ena)

「自分たちが勝った時は一緒に喜んでくれるし、負けた時は一緒に悔しがってくれる。自分たちの支えになっている。メンバーや会社の人たちと同じくらい、一緒に戦ってきた」(ATO)

「自分たちのダンスを見て頑張れると言ってくださいますが、自分たちは皆さんの応援があってこそ、勝たなきゃいけないという活力になって毎日練習を頑張れている。なくてはならない存在です」(KANATO)

 

 リーダーのTAKUMIはレジポッセをこう評した。

「仲間というより戦友です」

 

 今季は苦楽を共にしてきた仲間との別れもあった。ATOとCHAAの退団だ。ワンマンライブ前、既に退団が決まっていたATOについて、メンバーに話を聞いた。
「しっかり者でチームを冷静に見ている。ダンスで抑える部分も魅せてくれる。熱い気持ちはあるけど、一番冷静だった。自分は勢いでガーッとやっちゃう時があるんですが、その時にATOが何気ない一言に、チームの状況、作品づくりを支えてくれた」(ena)

「圧倒的個の質。作品づくりをする時、“ここはATOに任せておけば大丈夫”と思える。サッカーで言うとゴリゴリのドリブラー。彼がいるからこそLegitの質が高いと思わせられる」(TAKUMI)

「ATO君とLegitに加入したタイミングが同じ。とにかくダンスがうまい。Legitになくてはならない存在だった」(KANATO)

 

 ワンマンライブ後の8月18日にはブレイキンとクランプを武器とするCHAA(チャー)が退団を発表した。作品に疾走感、力強さを加えられる彼女の離脱は、ATO同様に戦力的ダメージは決して少なくないはずだ。CHAAはSNSで<この経験を胸に、一人のダンサーとして、日本そして海外というフィールドで今の自分にしかできない挑戦をしていきたいという思いから、この決断に至りました>と思いを綴った。

 

 以前、ディレクターのFISHBOYが、チームメンバーの増員を図った時、「リーグ外の活動を笑顔で送り出せる環境をつくりたかった」と語っていた。

「例えばメンバーの1人がリーグ外の活動を優先したいという時に、『いて欲しいなぁ』といった顔をしてしまう。人数を増やして盤石な組織にすることで『行ってこい! こっちはこっちで頑張るから』と笑顔で送り出せる。そういう環境をつくることがサスティナブルで、豊かなチームになることに繋がると思っています」

 別れはつらいが、ATOとCHAAの挑戦を後押ししたい。そんなFISHBOYやチームの“親心”があったのかもしれない。

 

 またチームのエグゼクティブコーチを4シーズン務めたakihic☆彡(アキヒコ)が新規参入チームのBREXA EDGE(ブレクサ エッジ)のディレクターに就任した。akihic☆彡がSEPTENI RAPTURES(セプテーニ ラプチャーズ=当時)のディレクター時代、オーディションに合格してDリーガーになったKANATOにとっては、「僕を見つけてくださった」存在だ。
「アキヒコさんがLegitとしてではなく、ブレクサ エッジのディレクターになり、創り出す空間や作品を見られるのが楽しみです。僕たちは僕たちはやるべきことをやってCSに進むだけです」

 

 enaも「アキヒコさんがRAPTURESにいた時から作品力のあるディレクターさん。自分たちもアキヒコさんと一緒のチームになってすごく勉強になった。ブレクサのチームはCSに上がってくるだろうな、と思っています。厄介なチーム」と警戒しつつ、「知っているからこそ、倒せるんじゃないかとも思います」と語った。

 

 果たして26-27シーズン、Legitがどのような景色を見せてくれるのか。変わらぬ一面、新たな側面を覗かせるであろう新シーズン。開幕戦は10月6日、新規参入のJTCC OVERRIDES(ジェイティーシーシー オーバーライズ)と対戦する。TAKUMIと地獄がメンバー外。開幕戦ながらSPダンサーにKanameを起用するなど、例年とは違う初戦を迎える。これもLegitなりの所信表明なのかもしれない。

 

(文・写真/杉浦泰介)

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