ソチ冬季五輪開幕へのカウントダウンが始まった。日本選手団は続々と現地入りし、最終調整に余念がない。前回紹介したショートトラックスピードスケートの選手たちも山本化学工業の製品をソチに持ち込み、本番に臨む。
「メディカルバイオラバーで筋肉を温め、着圧を与えて血液循環を促すことで疲労の早期回復を図り、ゼロポジションベルトを使って骨盤のひずみを矯正してもらっています。選手たちがいい成績を残して日本に帰ってきてくれることを期待しています」
 山本化学工業の山本富造社長は競技開始を楽しみにしている。

 2年前のロンドン五輪では競泳の代表選手たちが「ゼロポジション水着」を練習で着用し、好成績を収めた。山本社長は「どのスポーツでも骨盤や体のバランスが崩れると充分なパフォーマンスは発揮できません。いろいろな競技の選手に我々の高機能製品を使ってもらって、いい結果を残してほしいですね」と、“ゼロポジション”の概念が広く浸透することを望んでいる。

 2月はソチ五輪でウインタースポーツが盛り上がるだけでなく、国内では市民参加のマラソン大会も多数開催される。3万人のランナーが都心を駆け抜ける東京マラソン(23日)をはじめ、全国各地で老若男女が完走や自己ベスト更新を目指して走る。

 ただ、寒い時期だけに気をつけなくてはならないのは故障だ。筋肉が温まりきらないまま走ると負担がかかり、トラブルの一因になる。マラソンブームで大会が増え、誰もがレースにチャレンジしやすい環境が整ってきたからこそ、楽しく走るための準備やケアは不可欠だ。

 山本化学工業では、この11月から従来のバイオラバーマットを改良した「バイオラバーエアロドームマット」を発売している。運動前、このマットを敷き、その上でストレッチや体操をすると、バイオラバーから放射される赤外線の働きにより、筋肉が内部から温まり、動きやすくなる。

「近年は床暖房のある家やマンションも増えてきましたから、その上にマットを敷いて準備体操をすることをおすすめしています。特に冬場はウォーミングアップといっても、筋肉が温まるまでにはかなりの時間がかかる。バイオラバーマットの上で筋肉を温めておけば、実際に外へ出て走ったり、運動するにあたってアップ時間が短縮できます。効率よく、かつ快適にスポーツに取り組む上で、必ず良さを実感していただけると思っています」

 山本社長によると、マットの評判は上々で売上も好調という。実際に各地のマラソン大会に参加したり、ジムでトレーニングを行う回数が多い人は、自らの体に対する意識も高い。マットを活用することで、早く体がほぐれていく効果を強く感じているようだ。
 
 このマットはアップのみならず、クールダウンにも役立つ。マットの上でストレッチをすることで運動後に硬直した筋肉が温まり、血流が良くなって疲労の軽減につながるからだ。山本社長は「トップアスリートは練習前のアップ同様、アフターケアも重視していますが、どうしても一般の選手は時間や場所の制限もあり、運動後のダウンをおろそかにしがちです。マットを使ってケアをすれば、マットがない状態より短時間で済むでしょう」と語る。

 もちろん運動中も、山本化学工業の製品はスポーツに取り組むすべての選手をサポートしてくれる。ショートトラックの代表選手たちも使用している「メディカルバイオラバー」や「ゼロポジションベルト」などは競技レベルを問わず有効だ。

「むしろ日頃、体のバランスを意識することのない一般の方にも、運動するにあたってゼロポジションベルトを使っていただきたいと考えています。我々は日常生活の中で、知らず知らずのうちに骨盤が歪んでいる。その状態のまま体を動かすと、左右のバランスがずれているので一方向に負担がかかります。すると、ヒザや腰といった関節を痛めることにもつながる。楽しくスポーツを続けるためにも、骨盤を動きの中で矯正しておくことは大切なんです」
 山本社長はそう力説する。骨盤のずれはリラックスした状態で寝転がって足のかかとをつけ、左右の指先の開き具合をみればチェック可能だ。指先が一方だけ偏って開いていれば、骨盤もその方向に歪んでいることになる。

 バイオラバーマット上で準備体操後、メディカルバイオラバー、ゼロポジションベルトを装着し、運動をスタート。運動が終わったら、再びバイオラバーマットでクールダウンを実施する。この流れが山本化学工業が推奨するベストな活用法だ。

 市民マラソンなどのスポーツイベントでは、前日から各企業のブースが会場内に出店され、お祭り気分を盛り上げる。今回の東京マラソンではレース3日前から東京マラソンEXPOが東京ビックサイトで開かれ、参加ランナーを含む多数の来場者でにぎわう。トライアスロンのサポート事業を行っている「ナチュラルエナジー」では、マラソンに挑戦するランナーを競技に取り込もうと同EXPOにブースを出店する予定だ。

 ブース内には山本化学工業の最新素材でつくられたトライアスロン用ウェットスーツも展示される。従来の素材から、より水抵抗を少なくし、着圧をかけて冷たい水中でも血流を促すように改良された。アスリートのパフォーマンスを最大限に引き出す一着だ。

 バイオラバーに、ゼロポジション水着、ウェットスーツ素材と、次々と高機能のオリジナル製品を開発し続ける山本化学工業は、この1月、ダイヤモンド社・ダイヤモンド経営倶楽部より最優秀賞にあたる「マネジメント・オブ・ザ・イヤー2013」に選ばれ、表彰を受けた。次世代を担う成長企業として、実績が高く評価されたかたちだ。

「今後も多くの方々に驚くほど喜んでいただけるモノ、また人のお役に立てるモノづくりをしてまいりたい」
 受賞を励みに、山本化学工業は業界内のトップランナーとして、これからも最先端を走っていく。 

 山本化学工業株式会社