桜も満開となり、春本番の到来を告げる中、いよいよ、愛媛FCユースと愛媛FCレディースの2014シーズンが幕を開けた。
 4月5日(土)、高円宮杯U−18サッカーリーグ2014プリンスリーグ四国の開幕戦(第1節)となる愛媛FCユース対徳島北高校の一戦が、徳島スポーツビレッジ(徳島県板野郡)にて行われた。
(写真:開幕戦前、ウォーミングアップに入る愛媛FCユースの選手たち)
 冷たい風が吹き抜ける中、試合開始直後に失点を喫し、不安の立ち上がりとなった愛媛ユース。それでも、その3分後にMF山内翼選手のアシストからMF忽那喬司選手がゴールを決め、同点に追いつく。その後、お互いに点を取り合い、2−2のスコアで前半戦が終了。
 
 後半に入り、何とか落ち着きを取り戻し、ボールをキープできるようになってきた。後半18分には、MF白石直人選手が待望の勝ち越しゴールを決め、試合を優位に進める。しかし、後半29分、一瞬の隙を突かれ、同点に追いつかれてしまった。
 
 再度、勝ち越しに向けて、敵陣へとボールを進めるがフィニッシュには至らず、3−3のまま試合終了。開幕戦は引き分けに終わった。
 
 3点目以降もチャンスがあっただけに、とても悔やまれる結果だ。新チームとなり連係などの完成度が、まだまだ充分とは言えない。不安は残るものの、個人の技術レベルも含めて、これからも成長を見守っていきたいと思う。
 
 
 4月6日(日)、プレナスチャレンジリーグ2014の開幕戦(第1節)となる愛媛FCレディース対日本体育大学女子サッカー部の一戦がニンジニアスタジアムにて行われた。
 
 花曇りの肌寒い中、愛媛のキックオフで試合がスタート。序盤から積極的な攻撃姿勢を見せる。立ち上がり、FW阿久根真奈選手が左サイドから敵ペナルティエリアまでボールを持ち込み、ゴール前へとセンタリングする。走り込んできたMF串山早希選手が、このボールにタイミングを合わせてシュートを放つが、ゴールマウスをとらえることはできなかった。
 
 前半14分、敵陣内右サイドにてボールをキープするDF岩本有加選手から、ペナルティアークへ向けてアーリークロスが供給される。このボールをとらえたのはMF渡井汐莉選手。半身の構えからダイレクトに右足でシュートを放つが、敵GKに止められ、得点には至らない。
 
 前半30分過ぎ、MF春山沙織選手が敵陣内左サイドから巧みなドリブルで敵DFをかわしつつ、ゴール前へとグラウンダーのクロスを折り返した。このボールへ後方から飛び込んできたのは、MF小川真名美選手。スライディングシュートの体勢に入るが、タイミングを合わせられず、またしてもゴールを奪えない。
 
 愛媛が試合を優位に進める中、前半37分、前がかりになり、手薄となっていたDFラインの裏を相手FWに突かれ、失点を喫してしまった。前半を終え、1点ビハインド。

 後半に入り、さらにボールの支配率を高め、敵陣へと攻め込む愛媛がコーナーキックのチャンスを掴んだ。右コーナーからDF西川早弓選手がペナルティアークへ向けて、グラウンダーのボールを送る。

 このボールへとアプローチした阿久根選手がゴール前に向けてロビングのセンタリングを供給。敵DFがいち早く反応し、このボールをはじき返すが、ペナルティエリアへと詰めていた西川選手が拾い直し、右足を豪快に振り抜きシュートを放つ。しかし、またしても敵DFが立ちはだかり、ゴールマウスをとらえられなかった。
 
 その後、何度も敵ゴールへと迫ったが、最後まで得点を奪えず試合終了。最終スコア0−1で、開幕戦を勝利で飾ることはできなかった。
 
 相手チームの倍以上のシュート数を放ちながら、無得点に終わり、なんとも悔しい敗戦である。それでも、チームコンディションは良好の様子でもあるし、勝負に賭ける選手たちの気迫も伝わってきた。今後の試合に期待したい。
 
 愛媛を愛する皆さんにお願いしたい。トップチームと同じく、「愛媛」の看板を背負って、それぞれのカテゴリーにて素晴らしい戦いぶりを見せる下部組織の選手たちにも多くの声援を送っていただきたいのである。私たちが応援や支援を行うことで、彼らは飛躍的な成長を見せてくれるだろうし、いつの日か歓喜の瞬間に立ち会えることを約束してくれるだろう。

松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>
 1967年5月14日、愛媛県松山市出身。
 愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。


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