20日、「バレーボール世界最終予選」(女子)が東京体育館で行なわれ、日本は第3戦でカザフスタンと対戦。スタメン全員が180センチ以上という高さに苦戦しながらも、今大会初のストレート勝ちを収めた。
(写真:苦しい状況でもエースとしての役割を果たしたWS栗原)

日本 3−0 カザフスタン
(25−21、33−31、25−21)
 同じアジア勢とはいえ、欧州勢に匹敵するほどの長身が揃うカザフスタン。その高さとスピードに翻弄されたのか、日本は第1セットの序盤、S竹下佳江とアタッカーとの呼吸が合わず、思い切った攻撃ができずにいた。
 最大4点差をつけられるなど、リードを許していた日本だが、徐々に本来のプレーを取り戻し、中盤に逆転。カザフスタンの執拗な追い上げもなんとか振り切り、25−21で第1セットを先取した。

(写真:キャプテンとしてチームメイトを鼓舞するWSパブロワ)
 迎えた第2セットは両者の意地と意地がぶつかり合う“死闘”となった。序盤、日本はWS木村沙織やWS高橋みゆきなどサイドをいかした攻撃で一歩リードする。しかし、中盤以降、カザフスタンのエースでキャプテン、WSエレーナ・パブロワのスパイクが炸裂し、終盤に逆転。先にセットポイントを迎えたのもカザフスタンだった。

 しかし、日本も負けじとすぐに追いつき、24−24とすると、ここから激しい競り合いが続く。互いに何度もセットポイントを迎えるも、その度に追いつかれ、仕切りなおしに。ポイントは31−31まで膨れ上がった。

 そして最後に勝利の女神が微笑んだのは……日本だった。WS栗原がブロックアウトをとり32点目をあげて3度目のセットポイントをつかむと、最後はWSパブロワがネット際のプレーでミスを犯し、日本に34点目が入った。

 試合後の会見でS竹下が「第2セットが全てだった」と語った通り、死闘を制した日本は集中力を切らすことなく再び接戦っとなった第3セットも制し、3−0のストレート勝ちを収めた。
 これで3戦全勝とした日本は、最短で23日の韓国戦で早くも北京五輪の出場権を獲得することとなった。明日21日にはドミニカ共和国と対戦する柳本ジャパン。いよいよ北京が見えてきた。
(写真:勝利への執念を見せた柳本ジャパン)

(写真・斎藤寿子)