二宮: 今回は全仏オープンを終え、一時帰国したタイミングで登場してもらいました。やはり、日本に帰ると和食が食べたくなりますか。
添田: お寿司とラーメンが食べたくなりますね(笑)。特にラーメンは外国だと味が違うので、成田空港に着いて最初に食べることが多いです。

二宮: 遠征中の食事はどのようなものが多いですか。
添田: 洋食がメインですね。朝はホテルのバイキング、昼は大会会場でパスタを食べることが多いです。夜はホテルの近くに食べに出かけます。もう何度も行っている会場が多いので、どこに行けば何が食べられるかは、だいたい把握しています。

二宮: 最近は海外も和食ブームです。日本食レストランに行くことは?
添田: 確かに和食は流行っていて大都市でなくてもレストランがあります。でも、日本人シェフではない店がほとんど。だから、味付けが現地の人たち向けなんです。どちらかと言えば、中華料理に近い。しかも、ちょっと割高で4000〜5000円はかかってしまうので、あまり食べに行くことはないですね。

 ゴルフや野球観戦も

二宮: 日本に戻っても、次の遠征に向けてケアや準備で忙しかったでしょう。少しは気分転換できましたか。
添田: 帰国して1日はゆっくり休んで、次の日はゴルフを楽しみました。その翌日からは練習を再開しています。

二宮: テニスプレーヤーはゴルフもショットがすごそうですね。
添田: 人よりは飛びますね。でも、止まっているボールを打つのは難しい。止まっているから、いろいろ考えてしまうんです。動いている方が打ちやすいですよ(笑)。

二宮: 他にスポーツでリフレッシュすることもあるんですか。
添田: 小学5年までサッカーをやっていたので、たまにすることがあります。最近は野球観戦に出かけることも多いですね。僕は横浜DeNAのファンで、今季は調子がいいので、時間ができたら、ぜひ試合を観に行きたいと思っています。

二宮: DeNAが親会社になって球場の雰囲気も変わりましたよね。
添田: そうなんです。取り組みがおもしろくて球場に行くと楽しい。お客さんが年々、増えてきて、数年前まではいつでも当日券で入れたのに、今年は週末なんか事前にチケットを買わないと行けなくなってしまいます。

二宮: お酒で気分転換することは?
添田: お酒は好きですね。今回のフランスでもワインを飲む機会があっておいしかったです。

二宮: 試合に勝った後の一杯は格別でしょう?
添田: そうですね(笑)。試合2日前からはお酒を控えるようにしているので、勝った後に飲むと一層おいしいです。

二宮: 今回は、ぜひ長期熟成貯蔵されたそば焼酎「那由多(なゆた)の刻(とき)」を試してもらおうと持ってきました。まずはソーダ割りのSoba&Sodaで。
添田: 宮崎のお酒ですか? これは初めてですね。そば焼酎自体、あまり飲んだことがないと思います。

二宮: 「那由多(なゆた)の刻(とき)」は焼酎ですが、洋酒みたいな深い味わいで私もよく晩酌で楽しんでいます。
添田: あっ、クセがなくて飲みやすいですね。焼酎だと、もっとクセがあるイメージだったんですけど、これは意外でした。さっぱりしていて、食事が進みそうな感じです。

二宮: この対談には杉山愛さんにも出てもらいました。「那由多(なゆた)の刻(とき)」は好評でしたよ。
添田: 杉山さんに限らず、女子はお酒好きな選手が多いですね。試合が続く中、リフレッシュするとしたら夜のお酒になりますから。シーズン中のスケジュールは、基本的に午前中から練習。昼食を挟んで14、15時まで、また練習。その後、ウェイトトレーニングやマッサージを受けて、17時ごろにホテルに戻る生活です。そうなると、楽しみは夜の食事とお酒になりますよ。

 クレーコートの特徴

二宮: 男子の現役選手でお酒好きは?
添田: いや〜、僕が一番強いかもしれません(笑)。次が伊藤竜馬でしょうか。錦織圭もそこそこ飲みます。

二宮: 錦織選手は、どんなお酒でしょう。
添田: 錦織は甘いカクテルが好きですね。まだお酒の本当のおいしさがわからないようで、ジュースみたいなものを飲んでいますよ(笑)

二宮: お酒が入ると、ちょっと陽気になるタイプ?
添田: 僕はおしゃべりになりますね。錦織はずっと笑っている(笑)。お酒が入った時の錦織はかわいいですよ。もともと性格も良くて、いいヤツですから。

二宮: 外国人選手と飲みに行くことは?
添田: ありますよ。外国人はやはりお酒が強い。何年か前、ジャパンオープンの後に、フィリップ・ペッチュナーというドイツの選手から「六本木に行きたい」と誘われて連れていってあげたんです。そしたら、六本木で一晩中飲んで、翌朝のフライトで帰っていった。そのままヨーロッパで試合に出たんですけど、彼が優勝しちゃったんです(笑)。まぁ、たまたまでしょうが、そんなケースもあるんだとビックリしました。

二宮: 添田選手は現在の世界ランキングは90位(6月8日現在)。最高位は47位で日本人では錦織選手、松岡修造さんに次ぐ歴代3番目の数字です。今回の全仏オープンは1回戦負けと残念な結果でした。全仏は4度目の出場で、すべて初戦敗退です。クレーコートは多少、やりづらさがあるのでしょうか。
添田: 確かに今までは苦手意識がありましたが、今年は4月に米国ヒューストンのクレーコートでレイトン・ヒューイットに逆転勝ちできたんです。だから、全仏も行ける手応えがありました。ただ、ウィンブルドンの出場権を確保する必要もあったので、ギリギリまで他の大会に出ていて準備が十分にできなかったんです。もう少し早めにウィンブルドンの出場権を獲れていれば……というのが反省点ですね。

二宮: クレーコートは他のコートと比べて、どんな違いがありますか。
添田: クレーでも全仏はレッドクレーで、サラサラなんですけど、ねっとりして重さがある。ヨーロッパに多いコートで、小さい頃から慣れているヨーロッパの選手の方が強い傾向があります。球回しが重くなるので、体力が求められますね。

二宮: バウンドも微妙に変わってくるでしょうね。
添田: 違いますね。ただ、ディフェンス面ではコートの上で滑れるので、その分、球が拾いやすくなります。ハードコートではそこまでスライドできませんから。

二宮: 今回、錦織選手を破ったウィルフリード・ツォンガ選手もクレー慣れしている面がありましたね。
添田: それはあったと思います。ツォンガとは何度も対戦したことありますが、規格外の体格です(苦笑)。錦織なら勝てると思っていたので、負けてしまったのは予想外でした。今回はツォンガに対する地元の応援で最後に押し切られてしまった印象ですね。

 サーブを巡る読み合い

二宮: それにしてもトッププロのサーブスピードは200キロを超えます。プロでも打ち返すのは至難の業でしょう?
添田: 体の近くであっても取れるかどうかのスピードです。端に打たれたら、もう先に読んで動き出さないと無理ですね。

二宮: 相手のサーブを読む上で事前に傾向を研究したり、クセを見つけたりするのでしょうか。
添田: 何回もやっていると、好きなコースは分かるようになってきます。サーブのフォームやトスの高さを見て、ヤマを張ったり、クセを見抜いたりしますね。野球でバッターがピッチャーの配球を読むのと似ているかもしれません。

二宮: サーブを打つ前から勝負は始まっていると?
添田: そうですね。サーブを打つ方は裏をかくこともある。たとえばトスを体の後ろに上げた時は、スピンサーブで相手のバック側に打つことが多いんです。で、相手がバックに来ると構えたのを逆手にとって、フラットに打つ。僕も、これはよく利用しています。

二宮: プロテニスプレーヤーは遠征続きで、旅また旅の生活です。国内にいるのは、どのくらいですか。
添田: トータルで4カ月くらいですかね。1年間で30週以上は試合で、ほぼ海外でやりますからね。

二宮: 心身ともにタフでないと務まらない職業です。遠征で行ったのは何カ国になりますか。
添田: 40カ国近くは行ったでしょうね。ヨーロッパはほとんどの国を制覇しましたし、アメリカ、アジアもよく回ります。南米や南アフリカにも行ったことがありますね。

二宮: お気に入りの国は?
添田: イギリスは好きですね。町の雰囲気が好みなんです。ひとつひとつがこじんまりとまとまっていて、日本に似たところもある。テニスを始めた頃から憧れていたウィンブルドンがある国というのも大きな理由かもしれません。

二宮: フランスはどうでしたか。
添田: フランスは正直、居心地があまり良くない国だったんですけど(苦笑)、今回、初めて少しだけ観光する時間がとれてイメージが変わりました。いつもはテニスだけだったので、パリで地下鉄に乗ったり、街を散策して、いろんな人と接してみると楽しかったんです。

二宮: ルーブル美術館とか観光地にも行きましたか。
添田: ルーブルが休みだったので、オルセー美術館に行こうとしたら、すごい行列で断念しました(苦笑)。1日では、さすがに回りきれないですね……。

二宮: いろいろ話し込んでいるうちに、グラスが空きました。いかがですか、「那由多(なゆた)の刻(とき)」のSoda&Sodaは?
添田: 普段、ソーダ割りは飲まないんですけど、これは飲みやすいですね。水割りよりもソーダ割りの方がたくさん飲めそうな気がします(笑)。新たな飲み方を発見できました。

(後編に続く)

添田豪(そえだ・ごう)
1984年9月5日、神奈川県出身。4歳でテニスを始め、全国中学生テニス選手権シングルス優勝。藤沢翔陵高2年時にはインターハイでシングルス、ダブルスの2冠を達成。卒業後、2003年にプロ転向し、08、09年の全日本選手権を連覇。07年、全豪オープンで4大大会初の本戦出場を果たす。12年にはウィンブルドンで初勝利を挙げ、その年、自己最高の世界ランク47位に浮上。ロンドン五輪にも日本代表で出場する。13年は全豪とウィンブルドンで2回戦進出。同年9月のデビスカップワールドグループ入れ替え戦(プレーオフ)では日本のワールドグループ復帰に貢献。14年2月には史上初の同グループベスト8進出を決めた。15年も全豪、全仏と本戦出場。5月のルコック・ソウル・オープンで今季初勝利。6月末開幕のウィンブルドンにも出場する。身長180センチ。








 今回、添田豪選手が楽しんだお酒は、長期にわたり、熟成貯蔵された原酒だけを使用した深い味わいの本格そば焼酎「那由多(なゆた)の刻(とき)」。際立つそばの華やかな香りが特徴。またソーダで割ると、熟成の時が刻んだ華やかなバニラのような香りとまろやかなコクが楽しめます。国際的な品評会「モンドセレクション」2015年最高金賞(GRAND GOLD QUALITY AWARD)受賞。
提供/雲海酒造株式会社

<対談協力>
東銀座 羅豚
東京都中央区築地1−13−1 ADK松竹スクエアビル1F
TEL:03-3524-1545
営業時間:
ランチ  11:30〜15:00
ディナー 17:00〜23:30(月〜金)、16:00〜22:00(土、日、祝日)
年末年始以外無休
>>店舗サイトはこちら

☆プレゼント☆
 添田豪選手の直筆サイン色紙を長期熟成貯蔵そば焼酎「那由多(なゆた)の刻(とき)」(720ml、アルコール度数25度)とともに読者3名様にプレゼント致します。ご希望の方はより、本文の最初に「添田豪選手のサイン希望」と明記の上、下記クイズの答え、住所、氏名、年齢、連絡先(電話番号)、このコーナーへの感想や取り上げて欲しいゲストなどがあれば、お書き添えの上、送信してください。応募者多数の場合は抽選とし、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。締切は7月9日(木)までです。たくさんのご応募お待ちしております。なお、ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。
◎クイズ◎
 今回、添田豪選手と楽しんだお酒の名前は?

 お酒は20歳になってから。
 お酒は楽しく適量を。
 飲酒運転は絶対にやめましょう。
 妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。

(構成・写真:石田洋之)


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