8日、「戦極第三陣」(さいたまスーパーアリーナ)が開催され、メーンイベントに登場した吉田秀彦(吉田道場)はモーリス・スミス(モーリス・スミス・キックボクシングセンター)から袈裟固めでタップアウト(TO)を奪い、約2年ぶりの勝利をあげた。
(写真:快勝に安どの表情を浮かべる吉田)
 1R2分33秒TO勝利。相手に何もさせない完勝だった。対戦した46歳の元キックボクシング王者は自慢の打撃を披露することなく敗れ去った。
「どんなことをしても勝ちたかった」という言葉が物語るように、吉田は追い詰められていた。約2年間勝利から遠ざかっていただけでなく、エースの座を用意された旗揚げ戦でジョシュ・バーネット(フリー)に完敗した。2度目の参戦となる今回はなにより結果が求められていた。

「今日勝ったので、気持ちがリセットされ、やる気がでてきた」
 今後はヘビー級トーナメントの開催が噂されている。いずれにしても吉田の完全復活に向け、大きな1勝となった。

 また、トラビス・ビュー(エリート・パファーマンス)と対戦した藤田和之(藤田事務所)は、パウンドによるTKO敗け(1R1分24秒)を喫した。“野獣”と称されるアグレッシブなファイトスタイルが発揮できず、惨敗に終わった。

 第6試合に登場した三崎和雄(GRABAKA)はローガン・クラーク(ミネソタ・マーシャルアーツ・アカデミー)から判定勝利(3−0)を収めた。しかし、スタンドでの打撃で打ち負ける場面が目立つなど苦戦し、試合後には足を負傷した模様で病院に直行した。
 そのほかの試合結果は以下のとおり。

〜戦極第三陣〜

〔第1試合〕※ライトヘビー級
○ファビオ・シウバ (ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
2R24秒KO
×高橋和生(日本/フリー)

〔第2試合〕※ライト級
○ホドリゴ・ダム(ブラジル/アライアンスBJJ)
2R4分38秒TKO
×ジョルジ・マスヴィダル(アメリカ/アメリカン・トップチーム)

〔第3試合〕※ヘビー級
○マーシオ・“ペジパーノ”クルーズ(ブラジル/グレイシー・フュージョン)
1R4分37秒腕ひしぎ十字固め
×チェ・ム・ベ(韓国/チーム・タックル)

〔第4試合〕※ミドル級
○菊田早苗(日本/GRABAKA)
1R3分54秒腕ひしぎ十字固め
×クリス・ライス(イギリス/チーム・トロージャン)

〔第5試合〕※ウェルター級
○ニック・トンプソン(アメリカ/フリースタイル・アカデミー)
2R4分13秒アームロック
×マイケル・コスタ(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)

〔第6試合〕※ミドル級
○三崎和雄(日本/GRABAKA)
3R判定3−0
×ローガン・クラーク(アメリカ/ミネソタ・マーシャル・アーツ・アカデミー)

〔第7試合〕※ヘビー級
○トラビス・ビュー(アメリカ/エリート・パフォーマンス)
1R1分24秒TKO
×藤田和之(日本/藤田事務所)

〔第8試合〕※ヘビー級
○吉田秀彦(日本/吉田道場)
1R2分33秒袈裟固め
×モーリス・スミス(アメリカ/モーリス・スミス・キックボクシングセンター)