10日、プロボクシングの世界ダブルタイトルマッチ(12日、日本武道館)の調印式が都内ホテルで行なわれ、防衛戦に臨むWBC世界バンタム級チャンピオンの長谷川穂積(真正)、WBA世界スーパー・フェザー級チャンピオンのエドウィン・バレロ(帝拳)ら6選手が出席した。長谷川は「いいトレーニングができて最高のコンディションなので、あとは当日を待つだけです」と6度目の防衛戦に向けて順調な調整ぶりをアピールした。
(写真:世界戦に臨むファッシオ《左》と王者・長谷川《右》)
 長谷川は同級9位のクリスチャン・ファッシオ(ウルグアイ)を迎え、自身の持つバンタム級防衛国内記録の更新を狙う。かねてから目標に掲げている米国進出のためには、挑戦者を圧倒するKO勝ちが必須条件となる。長谷川は、「試合のテーマはKO。それが難しいことはわかるが、自分の練習したことを出して、いい形で勝ちたい」と意気込みを語った。今回の興行のタイトルは“The REAL”。本物の王者のファイトを見せて海を渡る足がかりをつかむつもりだ。
 対する、挑戦者のファッシオは母国・ウルグアイ史上初の戴冠を目論む。「ベルトを奪いたい。そのために12R戦いぬく練習をしてきた」と笑顔で語り、王座奪取へ自信をのぞかせた。

 もう1試合の世界戦に臨むバレロは、同級7位の嶋田雄大(ヨネクラ)の挑戦を受ける。予定されていた指名試合が、挑戦者イスラエル・ペレス(アルゼンチン)のケガのためキャンセルとなり、嶋田に世界挑戦の機会が巡ってきた。バレロは「嶋田は経験豊富な選手。ビデオを観たところ前に出る圧力は強いが、パンチはあまりないと思います。各ラウンドポイントを重ねて、最後に私の右手が上がっていると素晴らしいと思う」と余裕の表情だった。
(写真:23戦全勝全KOの王者・バレロ《左》と挑戦者・嶋田《右》)

 一方、世界初挑戦となる嶋田は、「王者の風格があり、尊敬している。いい意味で胸を借りたい」とバレロに敬意を示しながらも、「ボクシング人生20年の集大成を見せる」と意気込みをみせた。嶋田は現在36歳10カ月で、勝利すれば、35歳0カ月で戴冠した越本隆志を抜いて日本人最高齢タイトル奪取となる。

「ワールド・プレミアム・ボクシング ダブル世界タイトルマッチ」
2008年6月12日、日本武道館
開場16:00 開始17:00

〔WBC世界バンタム級タイトルマッチ12R〕
王者・長谷川穂積(真正)×クリスチャン・ファッシオ(ウルグアイ)※WBC世界バンタム級9位

〔WBA世界スーパー・ファザー級タイトルマッチ12R〕
王者・エドウィン・バレロ(帝拳)×嶋田雄大(ヨネクラ)※WBA世界スーパー・フェザー級7位

〔東洋太平洋スーパー・フェザー級タイトルマッチ12R〕
王者・内山高志(ワタナベ)×阪東ヒーロー(ファミリーフォーラム)※東洋太平洋スーパー・フェザー級4位

〔スーパー・フェザー級4R〕
今井勝典(ワタナベ)×健太郎マイモンコンプロモーション(TI山形)

〔フライ級4R〕
山口隼人(湘南RYUJI)×野崎雅光(八王子中屋)

〔バンタム級4R〕(予備)
三浦茂樹(18古河)×渡辺大介(岡野)

〔バンタム級4R〕(予備)
渡邉幸彦(新松戸高橋)×古田祐希(ランド)