6月14日、都内で北京五輪のトライアスロン競技日本代表選手の発表会見が行われた。5月のアジア選手権で優勝し代表に内定していた男子の山本良介(トヨタ車体)、女子の上田藍(シャクリー・グリーンタワー・稲毛インター)のほか、男子は田山寛豪(流経大職・チームブレイブ)、女子は井出樹里(トーシンパートナーズ・チームケンズ)、庭田清美(アシックス・ザバス)が選出された。
 田山はアテネ大会に続く2大会連続の代表、37歳の庭田はシドニー、アテネに続く3大会連続の五輪代表入りとなった。
(写真:北京五輪日本代表に決定した(左から)山本、田山、上田、井出、庭田)
 06、07年の日本選手権を制し、07年W杯エイラート大会で優勝するなど世界に最も近い存在である田山は、「夢を実現できるときが来たな、とワクワクドキドキしている」と心境を語る。4月に突然所属チームの解散を告げられるという事態に見舞われたが、その後、指導を受ける八尾監督とともに再スタートを切った。「チームが解散になって、いろいろな人がサポートしてくれた。自分はこんなにたくさんの人が応援してくれているんだと、あらためて感じた」と振り返る。
 アテネ五輪では日本人最高の13位。その結果には納得せず、悔しさからレース後、「北京では絶対にメダルを獲ります」と監督に告げたという。
「メダリストに近づけるように残り2ヶ月、毎日進化できるように練習に励みたい。8月18日は、母親の誕生日。表彰台に上がって『おめでとう』と言いたいですね」と笑顔でメダルを誓った。

 昨年の日本選手権で初優勝し、今年のアジア選手権を制し女子代表入り一番乗りとなった上田は、「スイム、バイクの位置ではまだ第一集団に入る力はないが、そこに入れれば表彰台が狙えると思う。自分の可能性を信じて、メダルが取れる走りを磨いて、この2カ月は悔いのない練習をしていきたい。注目してもらいたいし、期待に応えられるレースがしたい」と笑顔で意気込んだ。
 今大会、トライアスロン代表の中でただ一人30代となる37歳の庭田は、「3度目のオリンピックとなり、私も37歳になった。シドニーもアテネも14位。満足いく結果ではなかった。昨年は日本選手権を欠場するなど体調を崩してしまった。だが、それまではベストパフォーマンスが出せたシーズンだった。自分は、年齢で競技を区切ることはしたくない。まだまだ自分はできる、若い選手にも負けないという気持ちがあれば戦える。庭田を出してよかったと思われるようなレースがしたい」と熱く語った。

 北京五輪トライアスロン競技は、女子は8月17日、男子は18日に行われる。