「DREAM.5 ライト級グランプリ2008 決勝戦」が7月21日、大阪城ホールで開催され、ヨアキム・ハンセン(フロントライン・アカデミー)が青木真也(パラエストラ東京)をTKO(1R4分19秒)で下し、DREAM初代ライト級王座に輝いた。ハンセンはリザーブマッチでブラックマンバ(フリー)を腕ひしぎ逆十字固め(1R2分33秒)で退け、準決勝で負傷したエディ・アルバレス(アメリカ/Fight Factory)のリザーバーとして決勝に登場し、優勝をかっさらった。
 ハンセンは、準々決勝(DREAM.3)でアルバレスと熱戦を演じ、敗れはしたが、その戦いが評価され、リザーブマッチに抜擢された。リザーブマッチでは難敵ブラックマンバをわずか200秒足らずで葬り、ノーダメージでリザーバーの権利獲得。アルバレスの代役で臨んだ決勝では、左の打ち下ろしのストレートからパウンドで青木を失神させ、KO勝利でライト級グランプリを締めくくった。

 これまで優勝宣言を繰り返してきた青木だが、リザーバー・ハンセンに破れ、準優勝に終わった。準決勝では総合格闘技のパイオニア、宇野薫(和術慧舟會東京本部)を巧みな寝技で寄せ付けず、判定勝利(3−0)を収めた。しかし、この一戦で消耗したのか、決勝ではハンセンの左ストレート一発に沈む。青木はこれまで世界屈指のグラウンドテクニックで幾度となくストライカーの打撃を封じたが、決勝では輝きを放つことなく力尽きた。

 アルバレスと川尻達也(T-BLOOD)の準決勝は戦前の予想通り、激しいパンチの応酬となった。アルバレスは苦戦しながらも勝利したが、その代償は大きかった。川尻の強烈なカウンターを浴び右目を負傷したため、決勝を棄権することを余儀なくされた。

 ミドル級ワンマッチに登場した秋山成勲(フリー)は、柴田勝頼(ARMS)から袖車(1R6分34秒)で一本勝ちを収めた。柔道着姿で地元・大阪のリングに臨んだ秋山。序盤は静かな立ち上がりだったが、相手を捕まえてからの流れるような寝技で、約8カ月ぶりの復帰戦を完封勝利で飾った。

 そのほかの試合結果は以下のとおり。

<第1試合>
○中村大介(U-FILE CAMP.com)
1R3分41秒 腕ひしぎ逆十字固め
×アンディ・オロゴン(ナイジェリア/フリー)

<第2試合>※ライト級トーナメント準決勝
○青木真也(パラエストラ東京)
2R判定 3−0
×宇野薫(和術慧舟會東京本部)

<第3試合>※ライト級トーナメント準決勝
○エディ・アルバレス(アメリカ/Fight Factory)
1R7分35秒 レフェリーストップ
×川尻達也(T-BLOOD)

<第4試合>※ライト級トーナメントリザーブマッチ
○ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/フロントライン・アカデミー)
1R2分33秒 腕ひしぎ逆十字固め
×ブラックマンバ(インド/フリー)

<第5試合>※フェザー級ワンマッチ
○ジョセフ・ベナビデス(アメリカ)
1R2分42秒 フロントチョーク
×KUDO(シューティングジム神戸)

<第6試合>※ウェルター級ワンマッチ
○弘中邦佳(Academia Az)
1R8分57秒 ドクターストップ
×宮澤元樹(和術慧舟會東京本部)

<第7試合>※フェザー級ワンマッチ
○所英男(チームZST)
2R判定 3−0
×山崎剛(GRABAKA)

<第8試合>※ミドル級ワンマッチ
○秋山成勲(フリー)
1R6分34秒 袖車
×柴田勝頼(ARMS)

<第9試合>※ヘビー級ワンマッチ
○アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)
1R1分11秒 V1アームロック
×マーク・ハント(ニュージーランド/リバプールキックボクシング)

<第10試合>※ライト級トーナメント決勝戦
○ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/フロントライン・アカデミー)
1R4分19秒 レフェリーストップ
×青木真也(パラエストラ東京)