北京五輪に出場する野球日本代表は8日、パ・リーグ選抜チームとの強化試合を東京ドームで行った。日本代表は1点を追う5回に4点を奪って逆転。6−4で勝利した。現代表で初の実戦となったこの試合では予定通り6投手が登板したが、トータルで11安打を打たれ、6四球。三者凡退の回が1度もなく、本番までに課題の残るゲームとなった。
 上原、走者背負うも無失点締め(東京ドーム)
パ・リーグ選抜   4 = 011011000
日本代表      6 = 00114000× 
[パ] 唐川(ロ)−藤井(日)−永井(楽)−宮西(日)−甲藤(ソ)−小野寺(西)−三瀬(ソ)−加藤(オ)
[日] ダルビッシュ−涌井−杉内−藤川−岩瀬−上原
本塁打    [日]里崎ソロ

 先制したのはパ・リーグ選抜。2回、日本代表の先発ダルビッシュ有から1死1、3塁のチャンスをつくり、併殺崩れの間に1点をあげる。さらに3回も田中賢介(北海道日本ハム)の犠飛で1点を追加。ダルビッシュは予定の3イニングを投げて4安打2失点。制球が微妙に定まらず、苦労の投球だった。

 続く2番手の涌井秀章は2回1失点。いずれの回も満塁のピンチを招いき、シーズン中の不安定さをぬぐえないままの投球だった。そして3番手の杉内智哉は1回3分の2を1失点。こちらも2死無走者から連続四球で走者をため、一輝(オリックス)に左中間を破られて1点を失った。

 6回2死1塁の場面では「走者を背負った場面で投げておきたい」との本人の要望もあり、藤川球児がマウンドへ。いきなり0−3のカウントとなり、四球を与えたが、続く打者をフォークで三振にとった。8回は岩瀬仁紀がヒット1本を打たれながら3人で抑え、最終回を託されたのは上原浩治。大歓声を浴びる中、注目の投球は低めにボールが集まり、フォークもまずまず落ちていた。味方のエラーと四球で走者を背負い、完璧とは言えない内容ながら下半身を強化した合宿の成果は示した。

 一方、打線は各打者が1週間のブランクを感じさせないバッティングをみせた。2点を追う3回、里崎智也のソロで1点を返すと、4回には稲葉篤紀のこの日2本目のヒットをきっかけに3連打で同点に追いつく。1点を勝ち越された5回には集中打で4点を奪って逆転に成功した。

 日本代表は、9日は14時からセ・リーグ選抜との強化試合を行う。