9日、サッカー男子のグループリーグ8試合が行われた。グループBの日本はナイジェリアに1−2で敗れた。

【男子サッカー】 
◇グループB
日本代表 1−2 ナイジェリア代表
【得点】
[日]豊田陽平(79分)
[ナ]ビクトル・オビンナ(58分)、ビクトル・アニチェベ(74分)
 96年アトランタ大会金メダルのナイジェリアと対戦した日本は、初戦のアメリカ戦と3選手を入れ替えて試合に臨んだ。1トップは森本貴幸(カターニャ)に代えて李忠成(柏)、中盤は梶山陽平(F東京)から細貝萌(浦和)、左サイドバックは長友佑都(F東京)に代わり、安田理大(G大阪)が先発出場した。

 序盤は静かな立ち上がり。日本は両サイドからの組み立てを中心に、ナイジェリアは縦一本のパスで高い身体能力を生かしながらの攻撃と、それぞれの持ち味を出しながら攻めの形を作っていくがお互いゴールは奪えず0−0で前半を折り返す。

 後半も一進一退の攻防が続く。日本は後半12分に左サイドを突破したMF香川真司(C大阪)が角度のない所から低い弾道のシュートを打つ。しかしこれもキーパーが反応し、得点を奪えない。

 守備面では疲れからか、ナイジェリアのスピードある攻撃に反応が遅れ気味になり、細貝が警告を受けるなど徐々に押され気味になっていく。

 そして後半13分に与えてはいけない先制点を許してしまう。ペナルティエリア付近からのドリブル突破で左サイドを攻め込まれ、中央に折り返される。くさびに入ったMFプロミス・イサクの落としたボールをFWビクトル・オビンナが右足でシュート。ボールは日本ゴールの右隅に突き刺さり、0−1となる。

 さらに劣勢が続く中、後半29分に追加点を奪われる。オビンナが鋭いカウンターでドリブル突破をみせ、右サイドを駆け上がってきた途中出場のFWビクトル・アニチェベにパスを通す。そのボールをアニチェベが右足で強烈なシュートを放ち、豪快に日本ゴールに叩き込まれた。

 雨が降り始めたピッチ上で必死に攻撃を組み立てていく日本に、待望の今大会初ゴールが生まれたのは後半34分だった。相手のゴールキックのミスを高い位置で拾った谷口が、DFラインの裏へスルーパスを送る。そこに走り込んできたのは途中出場のFW豊田陽平(山形)。パスを冷静に足元におさめ、右足でシュート。ボールはナイジェリアゴール左隅に吸い込まれ、1−2となり反撃の狼煙をあげる。

 その後、残り10分を過ぎ、両チームとも足が上がり始める。中盤は間延び気味になり、ゴール前に多くのボールが供給される。しかし最終ラインが踏ん張りをみせ、ゴールは割れず刻一刻と時間が過ぎていく。そしてこのままゴールは生まれずに試合終了のホイッスルが吹かれた。

 日本は後半に粘りをみせるも、2連敗を喫し勝ち点を手にすることはできなかった。この結果を受け2試合終了時点でグループリーグ敗退が決定した。

 反町ジャパンは3日後の13日にグループリーグ最終戦のオランダ戦に臨む。 

<日本代表出場メンバー>

GK
西川周作
DF
水本裕貴
森重真人
内田篤人
安田理大
MF
細貝萌
→梶山陽平(75分)
本田圭佑
谷口博之
香川真司
→岡崎慎司(64分)
本田拓也
FW
李忠成
→豊田陽平(64分)