男子サッカーはグループリーグ最終戦8試合が行われ、グループBの日本はオランダに0−1で敗れ、3戦全敗で大会を終えた。
【男子サッカー】
◇グループB
日本代表 0−1 オランダ代表
【得点】
[オ]ジェラルド・シボン(74分)

 日本はすでに2敗を喫し、グループリーグ敗退が決定している。一方、オランダはここまで2分け。試合開始時点ではグループ3位と予選敗退の危機に立っており、負けられない試合だった。力の入っている強豪相手に、日本がどのくらい通用するのか。反町ジャパン最終戦は、将来の日本サッカーを考える上でも注目の一戦になった。

 前半は両チームとも慎重な立ち上がりで、お互いの出方を見ている印象だった。時間が進むにつれ、徐々に自力で勝るオランダが押し気味の展開になるが、日本ゴールを脅かすまでには至らない。日本もコーナーキックから何度かチャンスを作り出すが得点は奪えず、0−0で前半を折り返す。

 後半が始まっても両チームとも決定機を作れない。オランダはフリーキックから何度か日本ゴールに迫るが、GK西川周作(大分)の好セーブもあり、先制点を与えない。

 そんな中、日本がチャンスを作ったのは後半15分。DF森重真人(大分)が敵陣ペナルティーエリアの少し外でボールを奪い、すぐさま右足でロングシュートを放つ。ボールは無回転のままオランダゴールへ向かう。GKケネス・フェルメールは一歩も動けずシュートを見送るが、ボールは無情にもゴール左角のポストに直撃。是が非でも欲しかった先制点をなかなか挙げることができない。

 逆にその10分後、日本にとって痛恨のプレーが生まれた。後半25分、左サイドを突破したFWライアン・バベルをマークしていたMF本田圭祐がペナルティエリア内でファールを犯しPKを与える。これをFWジェラルド・シボンが冷静にゴール中央に決め、1−0とリードを許す。

 このまま負けられない日本は、残り10分で森本貴幸(カターニャ)、香川真二(C大阪)を投入し、攻撃的布陣を敷く。欧州の強豪相手に1点でも奪い、意地を見せたいところだったが、オランダ守備陣を崩すには至らず、このまま1−0で試合は終了した。

 北京五輪では日本は勝ち点を一つも奪えず、世界との実力差をまざまざと見せつけられ中国を後にすることになった。日本の所属したグループBからはナイジェリアとオランダの2チームがベスト8に進出する。

<日本代表出場メンバー>

GK
西川周作
DF
水本裕貴
吉田麻也
長友佑都
森重真人
MF
細貝萌
本田圭佑
→香川真二(80分)
梶山陽平
谷口博之
→森本貴幸(80分)
FW
豊田陽平
岡崎慎司
→李忠成(86分)