15日に行われた競泳男子200メートル背泳ぎ決勝に出場した入江陵介(近大)は、1分55秒72で5位に終わり、メダル獲得にはあと一歩及ばなかった。
 日本記録とほぼ同タイムで最初の50メートルを折り返した入江は、100メートルのターンでは4番目につき、メダルの可能性が十分にあった。しかし、最後の残り50メートルのターンでは5番手に下がった。それでも後半の無類の強さを発揮する入江に最後の追い上げが期待されたが、惜しくもメダルには届かなかった。
■入江陵介選手のコメント
「雰囲気は楽しめたが、力不足だった。やっぱり(五輪は)独特の雰囲気があるなと思った」

 競泳女子200メートル平泳ぎ決勝では金藤理絵(東海大)と種田恵(JSS長岡)が登場。ともに後半に巻き返しをはかったが、前半での遅れを取り戻すことができず、金藤は2分25秒14で7位、種田は2分25秒23で8位に終わった。

■金藤理絵選手のコメント
「タイムが出なかったのは悔しかったが、精一杯これ以上できない泳ぎをしたと思うので、やっと終わったなという感じ。世界は壁はあついなと感じたが、この舞台を経験できてよかった」

■種田恵選手のコメント
「初めてのオリンピックで、やっぱりこの雰囲気はすごいなと思った。こういうところで自分の泳ぎをするのは難しいなとよくわかった試合になった。でも、すごくいい経験ができたと思う。五輪の決勝で泳げてよかった」

 男子200メートル個人メドレー決勝では高桑健(自衛隊)が登場した。バタフライ背泳ぎを泳ぎきった100メートルのターンでは8着だったが、後半は得意の平泳ぎ、自由形で猛追。1分58秒22で5着に入り、予選、準決勝、そして決勝でも日本記録を更新した。

 同レースで圧倒的な強さを誇ったのはマイケル・フェリプス(米国)。1分54秒23の世界新で6個目の金メダルを獲得した。
 
■高桑選手のコメント
「まわりにおいていかれちゃダメだと思って、前半から力を入れて、まわりをみながら泳いだ。左右の選手には負けないようにと言われていたので、いくしかないと思っていた」

 競泳女子200メートル背泳ぎ準決勝は第1組に中村礼子(東京SC)と伊藤華英(セントラルスポーツ)が登場。前半はともに日本記録を上回る好タイムで、最初のターンは中村がトップ、2番手に伊藤、さらに100メートルでは伊藤、中村の順で折り返した。

 中村は最後にエリザベス・ビーゼル(米)に抜かれ、2着。それでも自らの日本記録を塗りかえる2分08秒21をマークし、全体の4位で決勝進出を果たした。
 一方、150メートルのターンでは2番手についていた伊藤だったが、最後の50メートルで遅れ、記録こそ予選を上回る2分09秒86だったものの7着に終わった。
 
■中村礼子選手のコメント
「100で悔しい思いをしたので、しっかりと自分のレースをしたいと思っていた。最後は失速したが、次はしっかりと勝負したい。昨日は前半おさえぎみだったので、今日は積極的にやろうと思った。決勝は積極的かつ落ち着いて勝負したい」

■伊藤華英選手のコメント
「前半おさえて後半でいこうと思ったが、思ったよりいってしまった。もっとベストを出したかったので悔しい。次はリレーの予選があるので、そこで頑張りたい」

 夜に行なわれた女子400メートルメドレーリレー予選第1組に伊藤華英、北川麻美、加藤ゆか、上田春佳が登場した。3分59秒91の日本新記録で全体6位で予選通過。17日の決勝ではタイムを縮め、メダル争いに割って入りたい。

 また男子では宮下純一、北島康介、藤井拓郎、佐藤久佳が400メートルメドレーリレーに出場。第三泳者の藤井まで第1組の首位を守る泳ぎで、アメリカ、オーストラリアに続く全体3位で決勝進出を果たした。アテネの銅メダル以上の成績を残すためにも、この日叩き出した3分32秒81の日本新記録の更新を狙う。