15日、サッカー女子準々決勝4試合が行われた。日本は地元の中国を2−0で下し、準決勝進出を決めた。

【女子サッカー】 澤が今大会3点目を挙げる
準々決勝
日本代表 2−0 中国代表
【得点】
[日]澤穂希(15分)、永里優季(80分)
 グループリーグG組を3位で通過した「なでしこジャパン」こと女子日本代表は、グループリーグE組1位通過の中国と対戦した。

 日本は前半から、グループリーグ最終戦の大勝の勢いそのままに中国ゴールを脅かす。前半5分にはFW大野忍がペナルティエリアにドリブルで切り込みシュート。GKチャン・ヤンルの好セーブに阻まれるが、大観衆が集まったスタジアムで完全アウェーの中、積極的な攻撃を見せる。

 そして、前半15分、MF宮間あやからの左コーナーキックが、中国ゴール前に飛び込んだMF澤穂希の頭にピタリと合った。強烈なヘディングシュートが中国ゴールに突き刺さり、早い時間で先制点を奪う。
 
 その後日本は細かいパスから攻撃を組み立てていく。一方中国は、FWシュイ・ユアンとハン・ドゥアンの二人に長いパスを出し、個人技で日本ゴールに迫っていく。前半は両チームともチャンスを作るが、このまま1−0と日本リードで折り返す。

 後半に入っても一進一退の攻防が続く。日本はMF澤穂希、阪口夢穂の二人がうまくボールをコントロールし、追いかける中国の前がかり気味な守備陣の裏をつくボールを出していく。これに前線の大野、FW永里優季がうまく反応し、攻撃にリズムを作っていった。
 
 残り時間も少なくなり、中国も攻撃の人数を増やし前線へとボールを放り込んでくるが、GK福元美穂が好セーブをみせ得点を与えない。

 そんな中、試合の結果を大きく左右する次の得点を挙げたのは、なでしこジャパンだった。後半35分に、大野と永里がワンツーでペナルティエリア内にボールを運ぶ。DFに当ってボールが一旦こぼれるが、混戦の中で粘り強くこぼれ球に反応した永里がシュートを放つ。これがゴール右隅に決まり、貴重な追加点を挙げる。
 
 その後もなでしこジャパンの足が止まることはなかった。90分間相手に得点を与えず、無失点のままホイッスル。2−0で中国を破り、女子サッカーでは史上初のベスト4進出の快挙を成し遂げた。

 日本代表は18日に決勝進出をかけ、グループリーグで敗れたアメリカと再び対戦する。

<日本代表出場メンバー>

GK
福元美穂
DF
近賀ゆかり
池田浩美
岩清水梓
矢野喬子
→柳田美幸(54分)
MF
安藤梢
宮間あや
澤穂希
阪口夢穂
FW
大野忍
→丸山桂里奈(86分)
永里優季
→荒川恵理子(87分)