16日、女子卓球団体敗者復活2回戦が行われ、日本は3−2で香港を下し、3位決定戦進出を決めた。

敗者復活2回戦
日本(平野早矢香、福原愛、福岡春菜) 3−2 香港
(0−3、3−2、3−2、1−3、3−0)
 団体世界ランク5位の日本は、格上の香港(同ランク3位)と3位決定戦進出をかけ対戦した。

 日本の1番手は福岡春菜(中国電力)。シングルスでは3番手の実力の福岡は、強豪相手に歯が立たず0−3と初戦を落としてしまう。

 続いて2番手で登場したのは福原愛(全日空)。立ち上がりから元世界ランク3位の相手に押され気味で、2ゲームを先取される厳しい展開となった。しかし、ここから驚異的な踏ん張りを見せ、徐々に流れを引き戻す。逆に3ゲームを連続奪取し逆転勝利。一気に日本に勢いをつけた。

 第3試合のダブルスは、今大会で常にダブルスを組んできた平野早矢香(ミキハウス)・福岡組ではなく、平野・福原というペアで試合に臨んだ。日本はエース二人を並べ、この1戦を必ず取っていくという強気の姿勢を見せる。この試合も第2試合に続きファイナルゲームまでもつれる大接戦となった。2ゲームを先に落とすがここから挽回し、3ゲーム連取する逆転勝ち。2−1と香港をリードした。

 勢いそのままに第4試合に挑んだ福岡だったが、1−3で落とし通算2−2の五分となる。

 3時間を越える接戦に終止符を打ったのは、第5試合に登場した平野だった。軽快なフットワークで相手を圧倒。ゲームカウント3−0の圧勝で勝利し、通算3−2で日本が香港を下した。

 日本は17日、銅メダルをかけ予選で敗退した韓国と再び対戦する。


 一方、男子卓球団体準決勝も行われ、日本は2−3でドイツに敗れ、決勝進出はならなかった。

準決勝
日本(韓陽、水谷隼、岸川聖也) 2−3 ドイツ
(2−3、1−3、3−1、3−2、1−3)

 日本の1番手は韓陽(東京アート)。日本の精神的支柱となっているリーダーが先陣を切ったが、1時間近くに及ぶ接戦の末、ゲームカウント2−3で1試合目を落としてしまう。

 2試合目に登場したのは、日本の若きエース水谷隼(スヴェンソン)だ。ここまでオリンピックでも1試合も落とさずに準決勝まで進出してきた。しかしここで水谷の前に立ちはだかったのはドイツのエース、ティモ・ボル。19歳の日本のエースは現在のヨーロッパ王者になかなか自分の卓球をさせてもらえない。水谷は最後まで流れに乗れずボルに1−3で敗れ、日本は早くも後がなくなってしまう。

 3試合目は水谷・岸川聖也(スヴェンソン)組が登場する。絶体絶命の状況での登場だったが、若い二人は冷静に試合を展開する。この試合も接戦になったが、3−1で競り勝ちドイツから1勝を挙げた。

 4試合目も2−2で最終ゲームまでもつれこむ。相手にマッチポイントを3回握られる非常に厳しい展開ながら、韓陽はその度に巻き返しを見せる。そして自らのマッチポイントのチャンスを1度で物にし、逆転勝利をあげる。男子準決勝の前に行われた女子同様に2−2に追いつき、勝負の行方は岸川対ボルの最終試合に委ねられた。

 岸川は世界ランク61位。対するボルは6位。ランキング上では圧倒的に不利な相手に対し、積極的に勝負を挑んでいく。オリンピックの大舞台で欧州王者と果敢に打ち合いを演じ、大健闘をみせる。ゲームカウント2−2と互角以上の試合運びをみせ最終ゲームまでもつれこむ。

しかし勝負どころでのポイントを奪っていったのはボルだった。徐々にポイントが開き5−11でボルがこのゲームを取った。岸川は善戦するも勝ちきるまでには至らず、この結果、合計スコア2−3となり、日本の準決勝敗退が決定した。

 日本は今後、3位決定トーナメントに回り、そこで2連勝すると銅メダル獲得となる。