16日、男子100メートル準決勝が行なわれ、五輪初出場の塚原直貴(富士通)が第2組に登場した。好スタートを切った塚原は、世界のハイレベルなレースにも前半を3位の位置につける。しかし後半は徐々に失速し、自己記録を0.01秒下回る10秒16で7着でゴールした。
 同組1位は前世界記録保持者のアサファ・パウエル(ジャマイカ)。昨年の大阪世界選手権で100メートル、200メートルの2冠を達成したタイソン・ゲイ(米国)は9秒台にも届かず、10秒05で5着に終わり、決勝進出はならなかった。

 さらにその後、行われた決勝ではサイン・ボルト(ジャマイカ)が世界新の9秒69をマークし、金メダルを獲得した。21歳、196センチ長身のスプリンターが世界の歴史を塗りかえた。スタート直後、先頭に立ったボルトは、中盤からさらに加速し、最後は独走態勢でゴール。2着のリチャード・トンプソン(トリニダード・トバゴ)に0.2秒差をつけての圧勝で世界最速の称号を手にした。元世界記録保持者のアサファ・パウエル(ジャマイカ)は9秒95で5着に終わった。